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なぜ?バス会社が「畑違い」のイチゴ栽培 地域貢献のために始めたら…全国の菓子店から注文相次ぎ特産品に

「恋姫」は信大農学部が開発したイチゴ(画像提供:苗香屋)

「恋姫」は地元の信大農学部が2011年に開発した「信大BS 8-9 」という夏秋イチゴの品種。

高い糖度と美しい果肉、そして豊かな香りが特徴です。

「恋姫」

(記者リポート)
「採りたての『恋姫』をいただきます。うーん、甘くてジューシー!!すごく豊かな香りが口いっぱいに広がります」

■「恋姫」の知名度を上げたい

「夏秋イチゴ」は、流通量が減る6月から12月が最盛期

「夏秋イチゴ」は、流通量が減る6月から12月が最盛期。

菓子店などから高い需要があります。

しかし、当初、「恋姫」の生産農家は3軒ほど。そのうちの1軒が青木さんの知り合いでした。

苗香屋・青木一徳さん:
「(知人が)地元でも栽培している方が少ないし、知名度が上がらないと。何か方法はないかということで、企業で取り組みを始めれば広がりやすいんじゃないかと思ったし、バス屋で農業を始めるのもおもしろくていいんじゃないかと」

青木さんは100周年の新規事業に「恋姫」を提案

「恋姫」を後押ししたい。青木さんは100周年の新規事業に提案します。

伊那バス・藤沢宏正専務:
「当初は、社内からも『どうして?』っていう声も多かったんですけど、地域貢献という面で優れたものであると、数字も何とかなるならやらない理由はないと」

青木さんの提案は見事、採用されましたが、思いがけないことがー。

苗香屋・青木一徳さん

苗香屋・青木一徳さん:
「採用になったのはうれしかったんですけど、言い出しっぺがやれよっていう話になるとは思わなくて(笑)」

全くの素人の青木さんが担当者に。1年間はイチゴ農家での修業に充てました。

■最初の数年は失敗の連続…

農地は遊休荒廃地を整備(画像提供:苗香屋)

生産拠点にしたのは有休荒廃地。荒れ果てた地を活用することも地域貢献の一つでした。

2015年に部署が設けられ栽培を始めましたがー。

当初は失敗でイチゴを廃棄することも…(画像提供:苗香屋)

苗香屋・青木一徳さん:
「もう、失敗だらけでしたね。失敗というか、やったことないので、“こうやるとうまくいかない”ということが分かったとポジティブに捉えています」

標高880メートルで昼夜の寒暖差が大きく、日の出・日の入りが早いこの地はイチゴの栽培に適していました。

しかし「恋姫」は肥料のコントロールなどが難しく、最初の数年は失敗して、イチゴを廃棄することも。

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長野放送ニュース

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