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遊水地整備で…ゴルフ練習場が営業終了 30年の歴史に幕 社長「地域の発展と安心のための決断」

ゴルファーに親しまれて来た長野県千曲市の練習場が10月31日、営業を終えました。2019年の台風19号災害を受けて遊水地をつくるためで、「打ち納め」に来た常連客が閉店を惜しんでいました。

10月31日、ゴルフの練習に打ち込む客たち。千曲市中のゴルフ練習場「RE:FRE(リフレ)」です。この場所で30年間、営業を続けてきましたが、この光景も31日で見納めです。

運営会社・飯島泰臣社長:
「地域の中で支えられて運営ができたことに感謝の言葉しかない」

施設は1993年10月にオープン。千曲川の増水時に水を逃がすため本堤防を途切れさせた「霞堤」の中にあります。

2019年の台風19号災害では、およそ2メートル浸水。施設は泥だらけになり、閉店も考えましたが、常連客などからの要望もあり、翌2020年4月に営業を再開させました。

再開後は、コロナ禍で密を避けられることでゴルフ人気が高まり、客足も回復基調に。しかし、2022年の秋、立ち退きの打診を受けました。

台風災害の後、国や県などが進めている「緊急治水対策プロジェクト」の一環で、霞堤の中に遊水地を整備するためです。

運営会社の飯島社長は、地域の防災対策が進むことを願っての決断だと言います。

運営会社・飯島泰臣社長:
「台風19号災害を目の当たりにして、地域の発展と安心につながればということで何とか決断をしたというところ」

営業最終日の31日は、常連客も続々と訪れました。「打ち納め」です。

常連客:
「大体、週に4~5回くらい来ている。寂しいですね」
「場所が場所だからしょうがないといえばしょうがない。ゴルフだけではなく、集まれところがなくなるのはちょっとつらい」

午後5時の閉店の時間。

社長とスタッフ:
「ありがとうございました」

社長やスタッフらが最後の客を見送り、30年の歴史に幕をおろしました。

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長野放送ニュース

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