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「終わらせない…」アマゴの養殖場50年 祖父84歳から孫26歳へ思い受け継ぐ「山あいの集落支える」

泰阜村の養殖場で養殖されている「アマゴ」

特集は川魚「アマゴ」の養殖場です。84歳になる男性が泰阜村の山あいの集落で養殖組合を立ち上げて半世紀。2023年から26歳の孫が「理事長」となって養殖場を守っています。

■アマゴ約100万匹を養殖

あまごの塩焼き440円

香ばしく焼き上がった川魚。

あまごの塩焼きです。

子ども:
「たべられた」

阿智村の青木屋

こちらは阿智村の釣り堀のある飲食店。

人気のアマゴは、同じ下伊那の泰阜村の養殖場から仕入れています。

約100万匹のアマゴを養殖

山あいの栃城(とちじろ)集落にその養殖場はあります。

全部で100万匹近くに上る魚は全てアマゴです。

アマゴとヤマメの違い

アマゴとヤマメ、よく似ていますが、アマゴはサツキマスの陸封型で、体に赤い斑点があるのが特徴。

ヤマメはサクラマスの陸封型です。

アマゴとヤマメの分布図

県内は生息の「境界域」となっていて、南信にすむのはアマゴです。

■林業が下火…「地域を守りたい」

組合 前理事長・木下藤恒さん

集落に養殖の組合ができて今年でちょうど50年。立ち上げたのは木下藤恒さん(84)です。

組合 前理事長・木下藤恒さん(84):
「日々変動する自然環境の中で対応しなければならない、そういうところに翻弄(ほんろう)されて息つく間もない。(50年は)本当にあっという間でした」

孫の翔太郎さん

節目の今年、木下さんは、理事長職を孫の翔太郎さん(26)に譲りました。

孫・翔太郎さん(26):
「すごく大変ですけど、それもこの仕事の楽しさでもあり、難しさでもあり、やりがいとして楽しめたらいいなと」

高齢化で組合員が減り今、組合は木下さん一家で運営されています。

20代の頃の木下藤恒さん

泰阜村の栃城で育った木下さん。若い頃は林業などに従事していました。

林業も養蚕も下火になっていく中、木下さんは下伊那で広がり始めたアマゴの養殖に目を付けました。

集落を流れる栃中川

集落を流れる栃中川の水を引き込めば養殖ができると考え34歳の時に仲間を誘い、組合を立ち上げました。

組合 前理事長・木下藤恒さん

組合 前理事長・木下藤恒さん(84):
「やせた地質ですから、とても農業じゃ生きられない。その他に何があるかといえば林業くらいしかない。この地域を守りたい、この地域に愛着感を持っていたので池で養殖してずっと毎年毎年繰り返し生産して売り上げを出していける。そういう点で養殖を決めた」

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