
千曲市では一部の区間が自転車・歩行者専用道路として活用始まる
長野電鉄屋代線の跡地利用についてです。廃線から11年余り、千曲市では一部の区間が自転車・歩行者専用道路として11日から活用が始まりました。ただ、総延長24.4キロの整備はなかなか進んでいないのが現状です。
市の職員:
「開放してください」
午前9時。立ち入り禁止の柵が撤去されたのは、千曲市の屋代中学校北側の道路・518メートルです。自転車・歩行者専用道路として活用が始まりました。
近くの住民:
「すごく広々していて、子どもを連れていても安心して歩けると思います」
近くの住民(73):
「東屋代の駅があってね、ここからよく乗っていったんですけど、それをかわりにこういうサイクリング歩行者道路っていうのは最高」

千曲から須坂をつないでいた長野電鉄屋代線(2012年撮影)
この場所、実は11年前まで電車が走っていました。
千曲から須坂をつないでいた長野電鉄屋代線。利用者の減少などを理由に2012年3月に廃線となりました。
千曲市・長野市・須坂市は全長24.4キロを長電から無償譲渡を受け、跡地は自転車道や遊歩道などに整備する方針でした。
ただ、廃線から11年以上たちましたが整備はなかなか進んでいません。

旧屋代線跡地の整備状況
千曲市は、今回初めて518メートルを整備。
最も長い16.3キロを譲り受けた長野市はまだ6.5キロのみ。須坂市は3.9キロ中2.8キロとなっています。
千曲市は市役所の新庁舎の整備や台風19号災害への対応を優先したとしていて、2024年度末には、さらに400メートルほどの整備を終える予定です。
千曲市都市計画課・伊藤和也主幹:
「まだまだ518メートルと短い区間なんですが、車の通らない安全な道なので、ウオーキング、サイクリングなどで多くの人に利用してもらえれば」

整備が進まないところも
一方、長野市や須坂市も地元の要望や周りの開発などがありすぐに整備できないという事情があるということです。
3市の事情などで整備がまちまちとなっている屋代線の跡地。24.4キロについては自転車・歩行者道路としてつなげる構想は変わっておらず3市は今後、連携を深めていきたいとしています。