
せいきちまんじゅう
特集は2022年、長野県軽井沢町にオープンした小さなまんじゅう店をめぐる物語。店主は24歳の男性。小さい頃から食べていた祖母の味を受け継ぎ、そして、亡き祖父の夢でもあった店の開業にこぎつけた。
■祖父母の思いを孫が受け止め

蒸しあがった せいきちまんじゅう
ふっくらと蒸しあがったまんじゅう。表面はつやつや、中にはあんこが詰まっている。
店主:
「おまたせしました」
御代田から:
「けっこう、おいしいわ」
こちらは2022年12月にオープンしたまんじゅう店「軽井沢 せいきち」。メインの「せいきちまんじゅう」は昔ながらの、いわゆる「炭酸まんじゅう」だ。

軽井沢 せいきち・高橋正人さん
作っているのは店主の高橋正人さん24歳。
佐久市から(63):
「懐かしいの一言だね」
軽井沢 せいきち・高橋正人さん:
「『炭酸まんじゅう』、けっこう食べてました?」
佐久市から(63):
「小さいころね、親が作ってくれたから」
軽井沢 せいきち・高橋正人さん:
「おばあちゃんは今でも生きてて、まんじゅうの作り方教えてもらったので。(祖父は)定年したら、そばとおまんじゅうの店を2人でやるのが夢だったらしく」

軽井沢 せいきち
まんじゅうの味は“祖母譲り”。店は亡き“祖父の夢”。
2人の思いを孫が受け止め、祖父の名「せいきち」を屋号にして店を開いたのだ。
■祖母「うれしかった」

祖母と正人さん
神奈川県で育った高橋さん。母の実家が軽井沢にあった。
軽井沢 せいきち・高橋正人さん:
「軽井沢に来るたびに祖母がおまんじゅうをいつも食べさせてくれて、そのおまんじゅうが僕は大好きだったので」
専門学校卒業後、自動車の整備士として働いていたが、祖母のまんじゅうの味が忘れられず2022年春、仕事を辞め、店を構えるつもりで弟子入りした。
軽井沢 せいきち・高橋正人さん:
「元気なうちに教えてもらえることすべて教えてもらいたいなと」
祖母・笠原みさをさん(81):
「お店をやりたいなんて言い出したので、一瞬、驚きましたけど内心はうれしかったです」