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老舗天ぷら店がきっかけ 「保温」「保湿」優れた“紙製”の容器開発 テイクアウト用から使い道も広がる

注目のテイクアウト用の容器です。開発のきっかけをつくったのは、長野県飯田市の老舗天ぷら店。保温や保湿に優れた容器となっていて使い道も広がっています。

揚げたての天ぷらをご飯の上にボリュームたっぷり、テイクアウト用の天丼が出来上がりました。

使っている容器は紙製の高機能タイプ、その名も「紙器ori ori」です。

開発に携わったのが幕末の1867年創業の老舗天ぷら店「金万」です。

6代目の田巻茂さん、コロナ禍に入りテイクアウトが増えるとおいしさを維持する容器が必要と感じました。

金万 6代目・田巻茂さん:
「一番最初に食べたテイクアウトが口に合わなかったとすると、コロナが明けました、飲食行きましょうと思ったときに、飲食店に足を運ばなくなってしまう。コロナであるからこそ、何とかしなきゃいけない」

田巻さんは、印刷会社に勤務していた経験と人脈を生かし、県外の紙の加工会社などと連携して、2021年「紙器ori ori」を開発しました。

特徴はバージンパルプを使って、「強度」と「保温性」をアップさせたこと。さらにフタの裏に取りつけたシートで湯気の水滴を吸収。適度な「保湿性」も実現しました。

金万 6代目・田巻茂さん:
「吸水紙があることによって、その中の水分が料理に戻らない。逆に(湿度が)足りなければ、そこからもう一度、中に湿度を戻してくれる」

今は飲食店やホテルでも使われ、評価は上々です。

さらに、容器に入れればキノコや果物も鮮度を保てることから農産物の輸送にも使える「外箱」も開発。

天ぷら店から始まった取り組みが広がりを見せています。

金万 6代目・田巻茂さん:
「おいしい料理を出したい、おいしいフルーツをお客さまに届けたい、自分たちの作ったものの価値を保ちたい、価値をもっと上げたいという方たちに、ますます発信していきたい」
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長野放送ニュース

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