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物価高が後押し!?「リユース商品」注目度アップ 家電、家具、制服 家計にも環境にも優しく

今、物価高が暮らしを直撃しています。そうした中、注目されているのが再使用・リユースの商品。家電に家具、自転車、そして制服も。最新事情をお伝えします。

長野市の「セカンドストリート川中島店」。洋服、家電、家具、生活雑貨など、中古品の買い取りと販売を行うリユースショップです。(全国787店舗 県内11店舗)

今、特に人気なのが…。

(記者リポート)
「洗濯機に冷蔵庫、こうしたいわゆるリユース家電が物価高の中、注目を集めているといいます」

客:
「安いね、全部。娘の冷蔵庫、大きいのに買い直すとき、セカンドストリートで買いました」
「(ストーブ(を買いに)。(どの商品を狙っている?)安くていいやつ」

人気の「リユース家電」。原材料の高騰や円安でメーカー価格が引き上げられる中、リユース商品で出費を抑えようという人が増えているようです。

セカンドストリート川中島店・栗本奨店長:
「物価高や一次市場の半導体不足の影響もあり、10月から11月の店頭の売り上げは、昨年よりも20%増加」

価格設定は年式やメーカーによってさまざまですが、新品当時の3割程度のものもあります。

以前から利用している客:
「いい商品が安く手に入るというのが気になるから、ちょこちょこ通ったときに見て、いいなと思うと買ったり」

物価高は、結果的に「リユース商品」を後押ししているようです。

セカンドストリート川中島店・栗本奨店長:
「さまざまなものの値段が上がっている中で、今まで利用したことがなかったお客さまもお買い物の選択肢のひとつとして、リユースショップを利用していただけたら」

こちらは温水プー「サンマリーンながの」に併設されている長野市のリサイクルプラザ。

(抽選会)
「当選番号が332番です」

この日、行われたのは「リサイクル広場」の抽選会です。「リサイクル広場」は市民から不要になった家具や自転車を無料で引き取り、希望者に販売するリデュース・リユースの取り組み。希望者が多い場合はこうして抽選が行われます。価格は修繕や点検、保管にかかった経費に応じて設定。利益は見込んでいません。

今回、11月21日から1週間、展示と応募の期間を設けたところ、およそ70点に。なんと650件以上の買い取り希望がありました。

リサイクルプラザ・望月るみ子さん:
「出費を抑えられるという意味では、探していたものがあったと言っていただいて『安く手に入るので助かります』と」

特に人気なのは自転車。抽選の最高倍率は65倍でした。

リサイクルプラザ・望月るみ子さん:
「ガソリンも高くなっているので、できるだけ自転車で済ませられればという人も」

こちらの男性は39倍の自転車に「当選」。7000円で購入しました。

自転車に当選:
「家に大人用の自転車がなかったので、安く買えてよかったです」

こちらは洋服を掛ける「ハンガーラック」を購入。

ハンガーラックを購入:
「これ500円だからね、金額は確かに安いことは安いと思う」

プラザのもうひとつの人気イベントが「おさがり交換会」です。着なくなった子ども服を持ち込むと、それと同じ数だけ他の人が持ち込んだ「おさがり」と交換できます。次回の交換会は2023年2月。毎月1回、「回収日」があり、倉庫には6000着以上がストックされています。何かと出費がかさむ子育て世代にとってはありがたいイベントで、この日も持ち込みが続きました。

3児の父(上田市から):
「どんどん大きくなるし、服もそれぞれで必要なので、とても助かってますね」

3児の母(長野市から):
「小さい子はすぐサイズが変わってしまうので、(おさがりで)節約をしつつやっています」

リユースはごみの減量にもつながる取り組み。プラザは意識の高まりにも期待しています。

リサイクルプラザ・望月るみ子さん:
「お財布にも優しいというのが、リサイクルやリユースのいいところ。多くの方に利用していただければ」

「おさがり」の発想はこちらでも…。

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「松本市内の中学校の女の子の制服、これは寄付いただいたものです。あとは、中学校の『学ラン』ですね」

松本市の吉沢梢さんは、このほど、制服のリユース事業「ココ・リンク」を立ち上げました。SNSや地域の回覧板を使い着なくなった制服や運動着の寄付を受けたり、買い取ったりして2023年以降、販売を始める予定です。現在、実家や自宅におよそ100着を保管しています。

きっかけは、中学2年生の長男・春輝さんです。

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「(身長は)中学校に入るときには155センチ。中学校2年生ですけど、今170センチ。これからもニョキニョキいくと思います」

長男・春輝さん(中2):
「最初はブカブカでおかしいんじゃないかなって思って、でもだんだん合ってきて、今がちょうどな感じ」

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「3年の卒業までにはもう1回買う必要があると思います」

吉沢さんは中2・小5・4歳の3人の子の母。制服の購入は、この先、大きな負担になると感じていました。

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「値段がかなり高いので、制服を買い足せるお店があるのかなと探したんですけど、新品を買うしかないようだということがきっかけで、自分でやろうかなと考え始めました」

制服や運動着は、ある程度、汚れを落したり名前の刺繍を取ったりしてからクリーニングに出し格安で販売する予定です。

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「おしりとか肘とか多少テカリがあるというのはありますけど、値段も一般の新品とは違って安くできるので十分、使っていただけると思います」

さまざまな制服をそろえようと実家が営む飲食店などに回収ボックスも設置しました。春には店を構える予定ですが、希望があれば、年明け以降、販売する予定です。

ココ・リンク・吉沢梢さん:
「自分が、子どもさんが大切にしてきたものを次の方にも安心して使っていただけますよと。多くの方に使ってもらいたいと思います」

終わりの見えない物価高。家計にも環境にも優しい「リユース」を活用してみてはいかがでしょうか。


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