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ノンアル、スイーツ、明朗会計…温泉街の『新しいスナック』の楽しみ方 来たれ「Z世代」の若者や女性

スナックの新しい楽しみ方です。多くのスナックが集まる長野県千曲市の戸倉上山田温泉で、ノンアルコールドリンクやスイーツを提供し、若者や女性を呼び込む取り組みがスタート。街全体を活気づけたいとしています。

10月28日、戸倉上山田温泉の「ほろよい銀座」。スナックが軒を連ねています。

そのうちの一軒で女性たちが乾杯。飲んでいるのはカクテルではなく「ノンアルコールドリンク」です。

スナック胡蝶のママ:
「どうでしたか、お味は」

参加者:
「おいしい。お花っぽい味がする」

別の店ではスイーツも。スナックの新しい楽しみ方を提案する取り組みが始まりました。

戸倉上山田温泉で営業するスナックはおよそ100軒。温泉街の夜を支えてきた一方、観光客からは「料金体系が分かりづらい」「常連客が多いイメージがあり入りづらい」という声もありました。

そこで、地元観光局がスタートさせたのが「NEOネオンプロジェクト」です。

信州千曲観光局・山崎哲也さん:
「これだけ素晴らしいものがあったんですけど、コンテンツとしてうまく出せていなかった部分がある。ちょっとした、背中を押すじゃないが(スナックに入る)手助けができる企画になれば」

既存の店を資源として捉え、新たなにぎわいをつくり出す…。観光局が力を入れているテーマです。

およそ130年の歴史を持つ戸倉上山田温泉。ピーク時は年間130万人前後が訪れましたが、景気の低迷やレジャーの多様化などで年々減少。最近は新型コロナの影響もあり2020年度は23万人余り、2021年度もおよそ35万人と、かつてのにぎわいは陰をひそめています。

そこで目を付けたのがレトロな街の雰囲気。10代から20代前半の「Z世代」と呼ばれる若者たちの間では「レトロブーム」が続いています。そこで、昔ながらの食堂や喫茶店に注目してもらおうと、パンフレットを作り、ツアーの商品化も進めているのです。

「ネオン街」の懐かしい雰囲気も若者に「刺さる」コンテンツとみています。今回の「NEOネオン」で「Z世代」を呼び込み、SNSなどで発信してもらえたらと期待しています。

信州千曲観光局・山崎哲也さん:
「ハッシュタグ『#NEOネオン』という形で拡散してほしいと思っている。ネオンがついた後の景色を写真に撮ってもらったり、SNSにアップしていただくと映えるんじゃないか」

プロジェクトに参加したのは15店舗。先日のメディア発表会ではネオンを愛するアーティストの「サイバーおかん」さんや、市内の女性がゲストとして加わり新しいスナックを体験しました。

ママとの会話も楽しむ…

参加者:
「きょう、初めて千曲に来たんです」

スナック胡蝶のママ:
「どうですか、上山田温泉、よくないですか?」

参加者:
「すごくすてきな所」

スナック胡蝶のママ:
「昔は『信州の熱海』と呼ばれていた。すごくいい街なので、また来てください」

ノンアルコールドリンクでの乾杯は…

千曲市内の女性:
「(普段は)アルコール飲まないと入りづらいが、これだけ種類あるといいなと」

2店舗目のこちらの店では、女性客を意識したクリームたっぷりの「サンデー」を提供。トッピングなどレシピは店それぞれで「〆のラーメン」ならぬ、「〆のサンデー」での来店につなげたい考えです。

千曲市内の女性:
「入りづらいイメージあったが、そんなに抵抗なく行けるんじゃないかと。逆に楽しそう、開拓したいなと」

今後、ウェブサイトに店舗ごとの料金システムを分かりやすく掲載する予定で「明朗会計」もアピールします。

スナックちびくろ&らぶのママ:
「今回の取り組みはとてもうれしかった。若い子が頑張っているから、私たちも応援しようと」

酒を飲まなくても楽しめるネオン街。温泉街全体の活気につながるでしょうか。

信州千曲観光局・山崎哲也さん:
「夜のコンテンツなので、宿泊とかに結び付いていくといろんな盛り上がりが出るのかな。このコロナ禍で、すごく打撃を受けたのもネオン街のお店だと思っているので、これから一緒に盛り上がって、街自体も盛り上がっていければ」
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