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JR東海「安全対策を徹底」 リニア「南アルプストンネル」本坑を初公開 発破して固めて1日4~5m進む

リニア中央新幹線が走る南アルプストンネルの「本坑」の掘削現場が初めて公開されました。事故が相次いだことを受け、JR東海は安全対策を徹底し、着実に工事を進めるとしています。

大きなトンネルの中を車で進みます。到着したのは、リニア中央新幹線が実際に走る「本坑」の掘削現場です。

高さおよそ8メートル、幅はおよそ13メートル。2日、初めて公開されました。

JR東海中央新幹線建設部・古谷佳久部長:
「コンクリートを吹き付ける機械です」

最高時速500キロ、品川・名古屋間を40分で結ぶリニア中央新幹線。

公開されたのは全長25キロに及ぶ「南アルプストンネル」の長野工区の一部で、場所は大鹿村になります。

現場では、火薬を爆発させて岩を砕く「発破」を行い、コンクリートで固めながら一日4、5メートルずつ、60人ほどの作業員で掘り進めているということです。

そうした中、去年から豊丘村などの現場で掘削面の岩が剥がれ落ちてけが人が出るなどの事故が続いています。

JR東海中央新幹線建設部・古谷佳久部長:
「火薬の装薬作業時はどうしても生身の人間が切羽に近づかないといけない作業になる。防護ネットとかきちんと設備を施して、労働災害が起きないようにしようと各社で確認しあった」

一方、開業時期は、静岡県内の大井川の流量減少を巡る問題が決着しておらず、当初の2027年から数年、遅れる見込みです。

JR東海中央新幹線建設部・古谷佳久部長:
「2027年の開業は難しいと考えている。ただ、長野県内の工事はペースを緩めることなく進めたい。工事の安全、環境の保全、地域との連携を重視して工事を着実に進めたい」

慎重に工事を進めていることもあり、長野工区の工事完了は当初より1年半遅れて2026年11月末になる見通しです。
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長野放送ニュース

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