
信州の伝統野菜。これまでに長野県が認定した信州の伝統野菜は81種類。多くの人に味わってもらい、地産地消を進めようと、県は飲食店と協力してスタンプラリーイベントを開催中です。
特大の揚げナスがメインの定食。キュウリが入った彩り豊かな冷製パスタ。そしてゴボウがアクセントのみそ味のすき焼き。いずれも「信州の伝統野菜」を使ったメニューです。
これらを食べ歩いてもらい、スタンプを3つ集めて応募すると特産品が当たる「信州の伝統野菜めぐりスタンプラリー」が8月15日から始まりました。
愛知と静岡に接する県の南部・天龍村。明治時代から村で栽培されているのが「ていざなす」です。
長さは20センチから30センチ、重さは400グラムから1キロにもなります。一般的なナスと比べるといかに大きいかが一目瞭然です。
でも、味は…。
龍泉閣・大屋敷和彦料理長:
「実がやわらかくてトロッとしたナス。甘みはあると思う」
温泉宿泊施設「龍泉閣」のレストランは、この「ていざなす」の料理でスタンプラリーに参加しています。
半分に切った「ていざなす」を豪快に揚げて、自家製の肉みそをたっぷりとかけます。
ボリュームたっぷりのていざなす定食。実は10年以上前から提供している人気メニューです。
食べた人は:
「大きくてびっくりしました。柔らかくて、みずみずしくておいしい」
「普通のナスより甘いような感じ。みそがナスに合い、ご飯にもすごい合う」
食べ終わったらスタンプが押された応募はがきがもらえます。
食べた人は:
「(スタンプラリーは)とてもいいと思います。信州の伝統野菜を知らなかったので。あと2つです。頑張ります」
栽培を始めた人の名から「田井沢なす」と命名されましたが、地元では「ていざなす」と呼ばれ、親しまれてきました。現在は生産者組合があり、年間1万6000本を県内外に出荷。生産者の板倉さんは「励みになる」とスタンプラリーを歓迎しています。
ていざなす生産者・板倉貴樹さん:
「(ていざなすの)購買層は年配の方が多く、スタンプラリーで若い人が伝統野菜に興味を持ち食べてもらう機会になると思うので、すごくありがたい」
龍泉閣・大屋敷和彦料理長:
「一生懸命、丹精込めて作ったナス農家さんの思いを込め、おいしいナス料理を出していきたい。この機会に一人でも多くの方に足を運んでもらい、食べていただけたら」
ところ変わってこちらは須坂市。レストラン「かねき」が提供しているのは、須坂市の伝統野菜「村山早生ごぼう」を使ったメニューです。「村山早生ごぼう」は、太く短く、あくが少ないのが特徴です。
レストランかねき・山口英昭店主:
「あっさりとした感じで、ちょっと煮ただけでもサラダ感覚で食べられるのは、普通のゴボウとは違う」
ゴボウは、地元のみそで味付けしたすき焼きに入れます。これをご飯にのせるだけでなく、豚ロースを焼いて、店自慢のオムレツも盛り付けます。「かねき」のみそすき丼の完成です。
かなり、盛りだくさんでゴボウは脇役ですが…。
(記者リポート)
「ゴボウにもみその味が染み込んでいて、食感も良くとてもおいしいです」
みそすき丼は市内の他の店も出している「ご当地丼」で「村山早生ごぼう」が必ず入っています。
レストランかねき・山口英昭店主:
「伝統野菜は普段、全員が口にするわけではないと思う。北信の人は南信の物を口にしないし、逆の場合もある。この機会にこういうものがあるんだと知っていただけたらありがたい」
続いて紹介するのは佐久市の伝統野菜「佐久古太きゅうり」です。こちらは保存会の会長を務める工藤正博さんの畑。
佐久古太きゅうり保存会・工藤正博会長:
「ちょうど13センチ、これがまさに収穫の取りごろ」
昭和30年代から栽培されていたといわれ、普通のキュウリより太く短く、歯ごたえがあります。
佐久古太きゅうり保存会・工藤正博会長:
「青臭さが普通のキュウリよりは少ない。若いメロンのような味がするし、甘みもある」
「佐久古太きゅうり」をメニュー化しているのは、道の駅「ヘルシーテラス佐久南」の食堂です。作るのは冷製パスタ。「佐久古太きゅうり」を輪切りにした後、うま味を凝縮させるためオーブンで余分な水分を飛ばします。
30分後、キュウリを冷ましたら仕込みは完了。他にさくら大根やトマト、ベーコンを入れパスタと混ぜます。
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「自家製で作ったパスタソースを絡めます」
夏にぴったりの冷製パスタの完成です。こちらではもう一品、「佐久古太きゅうり」を使った料理を提供しています。
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「これの良いところは煮崩れない。長時間煮るわけではないが、味の染みも良い」
キュウリと牛肉が入ったトマトソース煮込みです。
この日は地元のJA職員・西部圭一さんが娘と一緒にメニューの味を確かめに来ました。
JA佐久浅間・西部圭一さん:
「キュウリにトマトの味が染み込んで、とてもおいしかった」
西部さんの娘:
「普通のパスタと違って少しひんやりしていて、(キュウリは)歯ごたえもあって、パリパリしておいしかった」
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「作り手としては認知度拡大が一番うれしい。(生産者は)並々ならぬ努力で続けてらっしゃるので、『佐久古太きゅうり』の認知のために少しでも協力できれば」
地域で育まれた個性豊かな信州の伝統野菜。秋に旬を迎えるものもあり、スタンプラリーは12月25日まで続きます。
特大の揚げナスがメインの定食。キュウリが入った彩り豊かな冷製パスタ。そしてゴボウがアクセントのみそ味のすき焼き。いずれも「信州の伝統野菜」を使ったメニューです。
これらを食べ歩いてもらい、スタンプを3つ集めて応募すると特産品が当たる「信州の伝統野菜めぐりスタンプラリー」が8月15日から始まりました。
愛知と静岡に接する県の南部・天龍村。明治時代から村で栽培されているのが「ていざなす」です。
長さは20センチから30センチ、重さは400グラムから1キロにもなります。一般的なナスと比べるといかに大きいかが一目瞭然です。
でも、味は…。
龍泉閣・大屋敷和彦料理長:
「実がやわらかくてトロッとしたナス。甘みはあると思う」
温泉宿泊施設「龍泉閣」のレストランは、この「ていざなす」の料理でスタンプラリーに参加しています。
半分に切った「ていざなす」を豪快に揚げて、自家製の肉みそをたっぷりとかけます。
ボリュームたっぷりのていざなす定食。実は10年以上前から提供している人気メニューです。
食べた人は:
「大きくてびっくりしました。柔らかくて、みずみずしくておいしい」
「普通のナスより甘いような感じ。みそがナスに合い、ご飯にもすごい合う」
食べ終わったらスタンプが押された応募はがきがもらえます。
食べた人は:
「(スタンプラリーは)とてもいいと思います。信州の伝統野菜を知らなかったので。あと2つです。頑張ります」
栽培を始めた人の名から「田井沢なす」と命名されましたが、地元では「ていざなす」と呼ばれ、親しまれてきました。現在は生産者組合があり、年間1万6000本を県内外に出荷。生産者の板倉さんは「励みになる」とスタンプラリーを歓迎しています。
ていざなす生産者・板倉貴樹さん:
「(ていざなすの)購買層は年配の方が多く、スタンプラリーで若い人が伝統野菜に興味を持ち食べてもらう機会になると思うので、すごくありがたい」
龍泉閣・大屋敷和彦料理長:
「一生懸命、丹精込めて作ったナス農家さんの思いを込め、おいしいナス料理を出していきたい。この機会に一人でも多くの方に足を運んでもらい、食べていただけたら」
ところ変わってこちらは須坂市。レストラン「かねき」が提供しているのは、須坂市の伝統野菜「村山早生ごぼう」を使ったメニューです。「村山早生ごぼう」は、太く短く、あくが少ないのが特徴です。
レストランかねき・山口英昭店主:
「あっさりとした感じで、ちょっと煮ただけでもサラダ感覚で食べられるのは、普通のゴボウとは違う」
ゴボウは、地元のみそで味付けしたすき焼きに入れます。これをご飯にのせるだけでなく、豚ロースを焼いて、店自慢のオムレツも盛り付けます。「かねき」のみそすき丼の完成です。
かなり、盛りだくさんでゴボウは脇役ですが…。
(記者リポート)
「ゴボウにもみその味が染み込んでいて、食感も良くとてもおいしいです」
みそすき丼は市内の他の店も出している「ご当地丼」で「村山早生ごぼう」が必ず入っています。
レストランかねき・山口英昭店主:
「伝統野菜は普段、全員が口にするわけではないと思う。北信の人は南信の物を口にしないし、逆の場合もある。この機会にこういうものがあるんだと知っていただけたらありがたい」
続いて紹介するのは佐久市の伝統野菜「佐久古太きゅうり」です。こちらは保存会の会長を務める工藤正博さんの畑。
佐久古太きゅうり保存会・工藤正博会長:
「ちょうど13センチ、これがまさに収穫の取りごろ」
昭和30年代から栽培されていたといわれ、普通のキュウリより太く短く、歯ごたえがあります。
佐久古太きゅうり保存会・工藤正博会長:
「青臭さが普通のキュウリよりは少ない。若いメロンのような味がするし、甘みもある」
「佐久古太きゅうり」をメニュー化しているのは、道の駅「ヘルシーテラス佐久南」の食堂です。作るのは冷製パスタ。「佐久古太きゅうり」を輪切りにした後、うま味を凝縮させるためオーブンで余分な水分を飛ばします。
30分後、キュウリを冷ましたら仕込みは完了。他にさくら大根やトマト、ベーコンを入れパスタと混ぜます。
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「自家製で作ったパスタソースを絡めます」
夏にぴったりの冷製パスタの完成です。こちらではもう一品、「佐久古太きゅうり」を使った料理を提供しています。
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「これの良いところは煮崩れない。長時間煮るわけではないが、味の染みも良い」
キュウリと牛肉が入ったトマトソース煮込みです。
この日は地元のJA職員・西部圭一さんが娘と一緒にメニューの味を確かめに来ました。
JA佐久浅間・西部圭一さん:
「キュウリにトマトの味が染み込んで、とてもおいしかった」
西部さんの娘:
「普通のパスタと違って少しひんやりしていて、(キュウリは)歯ごたえもあって、パリパリしておいしかった」
道の駅レストラン「咲恋テラス」・丸山説司料理長:
「作り手としては認知度拡大が一番うれしい。(生産者は)並々ならぬ努力で続けてらっしゃるので、『佐久古太きゅうり』の認知のために少しでも協力できれば」
地域で育まれた個性豊かな信州の伝統野菜。秋に旬を迎えるものもあり、スタンプラリーは12月25日まで続きます。