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穴場!?スキー場にイワナの管理釣り場 人工降雪機用の元貯水池を活用 御嶽山麓の夏場の新たな誘客策

スキー場の「グリーンシーズン」の挑戦です。長野県王滝村の御嶽スキー場が着目したのは「釣り」。このほど、スキー場内に釣り場を設け、夏場の誘客を始めました。

6月18日、長野県王滝村の御嶽スキー場にオープンした管理釣り場「GEN」。(入場料4000円・今季は2000円)

夏のスキー場で釣り。こちらの池、実は…

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「ここは昔あった高原ゲレンデの雪をまくための降雪用の水のたまり場。こちらのプールを利用して管理釣り場をつくらせていただきました。家族、小さいお子さまから年配の方まで利用していただければいいかな」

開業60年を迎えた御嶽スキー場。昨シーズン、村内でカレー店を手がける地元の会社が指定管理者となって新たなスタートを切りました。支配人に立候補したのが家高里加子さん。親子3代でスキー場に携わり、人一倍、思い入れがありました。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「(村長だった)祖父が御嶽スキー場を開設して、父が御嶽スキー学校長を務めていた。私にとって御嶽スキー場というのは、大切な場所」

しかし、2014年の噴火災害に続き、このコロナ禍でスキー場は厳しい経営環境に置かれています。最盛期66万人に上った利用客は、昨シーズンはおよそ2万5000人でした。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「初めてのことばかりで大変だった。来場もとても少なく、まだまだ力不足なところ」

そこで夏場の誘客にも力を入れようと着目したのが、「環境」を生かせる釣りでした。4月、近くの沢で渓流釣りをガイド付きで楽しんでもらう企画「GENRYU」をスタート。

そして使われなくなった人工降雪機用の元貯水池を利用した管理釣り場「GEN」もオープン。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「新しいこと、王滝村に管理釣り場がなかったので、うまく冬シーズンにつなげていきたい」

沢の水を引いた釣り場はおよそ2400平方メートル。ルアー釣り専用で、およそ550匹のイワナが放ってあります。

名古屋からの客:
「ロケーションはいいですね、すごく気持ちがいいです」
「(釣りは)2、3回目くらいかな。気持ちがいいです、空気が新鮮」

別の日、釣り初心者の記者と同じく初心者の家高支配人がチャレンジ。投げ方などを教わり、釣り始めておよそ30分…。

(記者リポート)
「おお~、釣れました!」

続いて家高支配人も。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「すごいですね、重たい感じがある。大きいですね、けっこう」

ルアー釣りのコツは、いかに生きたエサのように見せられるかと辛抱して待つこと。およそ2時間、初心者2人で3匹が釣れました。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「『無』になれる感じ、集中できる感じが面白い」

釣ったイワナを指定管理者の会社が経営するカレー店「ララカレーオンタケ」に持ち込むと、無料で調理してもらえます。

イワナの唐揚げをいただく―

(記者リポート)
「外はサクサク、中の身はふわふわでうま味が非常に強いです。自分で釣っただけに味は格別です」

御嶽山の噴火警戒レベルは先日、およそ4カ月ぶりに「1(活火山であることに留意)」に引き下げられ、家高さんも一安心。釣りを新たな魅力に、スキー場を盛り立てていきます。

御嶽スキー場支配人・家高里加子さん:
「業界としてはゲレンデを縮小していく状況だがそうではなく、(地域を)活気づける場所をつくっていきたい」
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