■出来栄えの8割決める「仕込み」

「おもち」の仕込みを完了させ、次の作業に移る土屋さん
最中粉に水を加え混ぜ合わせますが、「水分量」が大きなポイントになります。
土屋壮亮さん:
「水分量でもなかの硬さ、軟らかさが変わってしまうので、その日の気温とか湿度によって、水分を若干調整している」
水と混ぜ合わせたら高温の蒸気で蒸します。
土屋壮亮さん:
「蒸気の量を調整している。蒸気の量を一定にしないとおもちが変わってしまうので」
蒸したもちを粘り気が出るように3分ほどついたら仕込みが完了。皮の出来栄えは「仕込みで8割決まる」といいます。
土屋壮亮さん:
「おもちが硬すぎると、もなかが硬くなってしまうし、軟らかすぎるともなかがスカスカになってしまうので、自分が納得して一人でできるようになったのは、5年くらいかかったかなと思う」
■1万枚を焼く熟練の火加減

型に入れて専用の機械で焼く
次は仕込んだもちを切り分け、一つ一つ真ちゅうでできた型に入れて専用の機械で焼き上げます。
一日で焼く皮の枚数は多い時で1万枚を超え、火加減を調整しながら焼いています。
土屋壮亮さん:
「火を強くすれば色が濃くなるし、火を弱くすれば白くなるので、その時の気温とかによって、少しずつ色を見ながら調整している」
250℃ほどの火で焼くため、焼き場は高温に。冷たい水が循環する「水冷服」を白衣の中に着て、暑さ対策をしながら作業にあたります。
土屋壮亮さん:
「夏場だと45℃とかにこの中がなるので、これがないと真夏は過酷ですね」
この日は約4000枚を焼き上げました。
■オーダーメイドも 約40種類の型

皮の納品先は県内外の約30社
ところで、もなかの皮の形は何種類あるのでしょうか―。
土屋壮亮さん:
「うちで40種類くらいありますね」
「梅の形の型です」
梅や栗、もみじの他、兜などの複雑な形の型もあり、全部で約40種類。取引先ごとのオーダーメイドにも応じています。
土屋壮亮さん:
「お菓子屋さんによってはオリジナルの形をつくりたいって方もいらっしゃるので、そういうところは、そのお菓子屋さん専用につくっている」
仕上げの「検品作業」では、異物が入っていないか、傷がないかなどを、一つ一つ確認します。もちの空気が抜けるときにできる小さな突起も手作業で丁寧に取り除きます。
皮の納品先は県内外の約30社。花岡をはじめ、小布施町の栗菓子店など多くが菓子店ですが、最近はレストランや居酒屋などからの発注も増えているといいます。
土屋壮亮さん:
「甘いものだけではなくて、しょっぱい系とかいろいろなものに利用いただいて楽しめる。料理の素材の一つとして、可能性があるのかなと考えている」

