■支援者が衝撃受けた高校生の劇

日本チェルノブイリ連帯基金・神谷さだ子さん
生徒たちの演劇は大会でも高く評価され、2026年の冬に行われた関東ブロック大会で、優秀賞に―。
2026年の夏には全国大会の出場が決まっています。
そして、この作品がある人の目にとまりました。
日本チェルノブイリ連帯基金 神谷さだ子さん:
「驚いたんです。のどかに、豊かに暮らしていた人々の生活、仕事、故郷、それが原発事故によって根こそぎ奪われていくことが、すごく胸に刺さった」
松本市で、原発事故の被害者支援を行うNPO法人「日本チェルノブイリ連帯基金」(JCF)の神谷さだ子理事長(73)です。
連帯基金は発生5年後からチョルノービリの現地に入り、子どもの甲状腺がんなどの治療といった医療支援を行ってきました。
日本チェルノブイリ連帯基金 神谷さだ子さん:
「関わり続けてきた私の方が逆に打たれてしまう、貴重な出会い。写真で伝えることより、高校生がお芝居で演じてくれていることが、ありがたく、すごいことだと思い、もっと広く見てほしいと」
■写真で知る現地のリアル

3月、意見交換の場(提供:JCF)
神谷さんは、演劇の参考にしてほしいと、生徒たちとの意見交換の場を設けました。
そして事故後の影響で病気になった子どもの写真などを見せながら、現地の実態を伝えました。
日本チェルノブイリ連帯基金 神谷さだ子さん:
「(劇を見て)受け止めた方の言葉で発してもらうことを大切にしてほしい。そういった声をさらに受け止めて、今の暮らし方を逆発信する(機会をつくりたい)」
■40年の節目に東京で上演

主人公・サーシャ(手前)と父・ユーリー(サーシャの後ろ)
事故から40年の節目を迎えた4月、連帯基金が東京で開いたイベントで生徒たちが演劇を披露しました。
会場は満席に―。
「気を付けて行ってらっしゃい」
「行ってくるよ」
事故から25年後、主人公・サーシャは父の最期を知ろうと発電所の跡地へ。
生き残った消防士から父の最期を聞きます。
そして、物語の終盤、父・ユーリーが主人公・サーシャに語りかけます。
主人公・サーシャ:
「やっぱり生きていてほしかった。ずっとそばにいてほしかった」
父・ユーリー:
「そうだな。すまなかった。人が最後に思うのは国でも社会でもない、おれはただお前に会いたかった。コンクリートだろうが言葉だろうが、人は壁をつくるんだ。でも人がつくったものなら人に越えられないはずがない。そう思わないか。じゃあ、行けるところまで行け」
主人公・サーシャ:
「そうだね。そうだね、父さん」

