■時代に合わせ味を変革 銀座へ

和泉屋庄三郎7代目・加藤庄司さん
ところで、加藤さんが店を継いだのは44年前。「きんつばといえば和泉庄」と言われるようになった頃でしたが、まもなくして大きな変革に挑みました。
和泉屋庄三郎7代目・加藤庄司さん:
「もう甘みの時代ではないから、小豆の味・風味を生かすにはどうしたらいいかと、今の配合に変えた。工場出して大きな借金をすると、それを払っていかない限り潰れるんですよね」
きっかけは、店の裏にあった工場の移転。店を守るための味の見直しでした。
すると、ある催事で歌舞伎座の関係者から声がかかり、「きんつば」は30年ほど前から東京・歌舞伎座の土産品に。2013年の歌舞伎座のリニューアルでは、売り場に焼き台が設けられ、焼きたてを提供できるようになりました。
和泉屋庄三郎7代目・加藤庄司さん:
「不変のものはない。自分がリスクと思って考えすぎたら、成功もないんだと(思った)」
■老舗の餡がパンやジェラートに

豊丘村の道の駅「南信州とよおかマルシェ」で売られるジェラート
他にはない「きんつばあん」。餡だけの販売も始め、今は県内のスーパーにも並んでいます。
餡は、さらに2025年からパンやジェラートに。豊丘村の道の駅で人気となっています。
パンは厨房で道の駅の職員が手作りしています。職員の発案で、商品に餡を使いたいと申し入れました。
南信州とよおかマルシェ・片桐明 駅長:
「和泉庄のきんつばというと高級な餡、子どもの頃からおいしく食べていた。甘さも控えめ、独特な風味が好き。飯田下伊那では非常に有名なきんつば。しっかりPRしながら楽しんでもらえれば」
岐阜からの観光客:
「軽い感じでおいしかった」
「粒あんでもない、こしあんでもない中間みたいな感じ。和泉庄さん、行ってみたいなって」
■伝統守り新たなファンを増やす

県内のスーパーでも販売される「きんつばあん」500g(910円)
伝統を受け継ぎながら変化を恐れず、目の前のお客さんが求めるものを作り続ける。
“200年の味”は今も新たなファンを増やし続けています。
和泉屋庄三郎7代目・加藤庄司さん:
「時代に流されることはしたくない。時代の中で“細く長く”です。お客さまに喜ばれる、選ばれる店になることだと思います」

