
出発前には車両の点検
アルピコ交通では会社独自でも安全運行の取り組みを行っています。
各営業所に、運転手OBの指導員を配置し、現役運転手への指導や研修を行っているほか、月に1度、社内で起きた事故やトラブルを振り返り各運転手と共有しています。
出発前には車両の点検も―。
タイヤのナットなど車両の点検を終え、いよいよ出発する木内さん。バス事故以降、ハンドルを握る重みを忘れたことはありません。

アルピコ交通 運転手・木内佑汰さん
アルピコ交通 運転手・木内佑汰さん:
「(事故は)乗車している客の命だけでなく、その家族の方の人生まですべて狂わせてしまうことが、ハンドル操作一つ誤ることで起きてしまうと(感じ)身を引き締めてこれからも安全運転をしていかなければと実感した」

アルピコ交通のバス
乗客はー。
20代(新宿へ):
「私たちができるシートベルトを締めるとか最低限しかできないが、しっかりやりたい」
運転手不足などバス業界を取り巻く環境は厳しさを増していますが、安全運行への思いは変わらずに引き継がれています。
アルピコ交通長野営業所・植松誠所長:
「安全を優先することをずっと胸に刻みたい、バス会社は厳しい状況であるが、全てにおいて安全があってのバス運行なので、10年、100年変わらず胸に刻みたい」

軽井沢町の国道の道路脇にスキーツアーが転落 2016年1月
事故をきっかけに、罰則強化の法改正などバス業界に大きな影響を与えました。
担当記者:
「事故から10年がたちますが、取材したバス事業者もスキーバス事故の光景が忘れられず、安全第一の意識につながっていると話していました。ただ、安全運行の実現は道半ばです。国土交通省によりますと、2025年1年間で、道路運送法に基づく行政処分は、過去5年で最も多い282の事業者に上りました。県内でも5つの事業者が処分を受けています。『健康診断を受けていない運転手がいた』『点呼記録に不備があった』などの違反が多いということです。また、違反を重ねた結果、最も重たい『事業許可取り消し』の処分も2つの事業者が受けました。過去5年で、初めてだということです。インバウンド客の増加などで貸し切りバスの需要が高まっていることも要因の一つとされていますが、改めて、悲惨な事故を思い起こし、事業者だけでなく利用客も、安全運行について考えることが大切だと思います」

