12月16日は晴れましたが、朝は一段と冷え込みました。放射冷却の影響で、長野県内全ての観測地点で氷点下となり、菅平は全国で3番目に低くなりました。諏訪地域では伝統の「寒天づくり」が始まりましたが、作業は慎重なスタートになったようです。
並べるのは藻の煮汁を固めた「生寒天」。茅野市宮川の五味喜一商店で「天出し」の作業が始まりました。
凍ったり解けたりを繰り返して水分が抜け2週間ほどで「角寒天」が出来上がります。
天候をにらみながらの作業だけに、今年は2024年より8日遅いスタートになりました。
五味喜一商店・五味昌彦さん:
「原料が高くなってるもんだから見切り発車もできず慎重になってしまった」
原料のテングサは温暖化で生産量が減少し、価格が高騰しています。
また、作業する人たちも夏場の暑さで農作業が長引いたということです。
16日朝は放射冷却で冷え込みが強まり、諏訪の最低気温は氷点下4.8℃。
県内30の観測地点全てで0℃を下回り、菅平は全国で3番目に低い氷点下12.9℃でした。
五味喜一商店・五味昌彦さん:
「マイナス5℃から10℃くらい(冷え込みが)あったらうれしいのが本音。(作業が)始まった以上は天候を信じてやっていきたい」
今後の冷え込みに期待しながら「寒天づくり」は2月上旬まで続き、70万本の生産を見込んでいます。

