
かき揚げそば
長野県伊那市の商店街に8月、立ち食いそばの店がオープンしました。営むのは地元の女性。かつて市内の駅にもあり、自身の思い出の味でもある「駅そば」を復活させたいとの思いを込めています。
湯切りしたそばにつゆをかけて、野菜のかき揚げをトッピング。温かいかき揚げそばの完成です。
客:
「時間があまりなかったり、ささっと食べられる中でこのクオリティーのそばが食べられるのはありがたい」
伊那市の商店街に8月23日にオープンした「立ち食いそば・うどん 通り町 勘太郎」。
店主は、地元出身の鈴木つかささん(41)です。若いころのある思い出から出店を決断しました。
店主・鈴木つかささん:
「私が学生の頃は、伊那市駅にも伊那北駅にも立ち食いそば店があって、いつも行っていたんですけど、(店が)なくなっていて、商店街にあればいいなと」
鈴木さんによりますと、伊那市の中心部にあり、サラリーマンや学生の利用が多いJR飯田線の伊那市駅と伊那北駅には、かつて「駅そば」の店があったということです。学生時代によく店を訪れていましたが、就職などで県外に出て、2020年に再び戻ってくると、店はなくなっていました。
伊那商工会議所の創業スクールで学び、市内でカラオケ喫茶などを営んでいますが、若いころの思い出の味である「駅そば」の文化を復活させたいとの思いから、「立ち食いそば」の店を開くことを決めました。
店主・鈴木つかささん:
「高校から帰ってきたりすると、匂いで食べるつもりがなくても食べてしまって。立ち食いそばは早いし、すぐ食べられて、入りやすい」
店は、2026年2月に閉店した洋服店を改装しました。立ち食い席だけでなく、高齢の客などの利用も想定し、テーブル席も設けています。

店主・鈴木つかささん
材料もこだわっています。そばは、地元の製麺所から信州産のそば粉で作ったものを取り寄せています。
店主・鈴木つかささん:
「昆布をいっぱい使っていて、カツオ節とサバ節(が入る)。(客が)深みがあると言ってくれました」
つゆは、かつお節や北海道産の昆布、奄美大島産のサバ節を使っていています。
店のおすすめは、鈴木さんが春に収穫して塩漬けしている山菜と、自家栽培をしているきくらげをトッピングした山菜そば(750円)です。
記者が試食―。
(記者リポート)
「つるつるとしたのど越しの麺に、だしが効いたつゆが絡んで、とてもおいしいです」
学生たちにも気軽に訪れてほしいと野菜のかき揚げを乗せた学生限定そば(500円)も提供しています。
オープンからまだ2週間ほどですが、地元住民やサラリーマンなどがよく訪れています。
客:
「山菜の食感もあり、だしもすごく効いていて思わず完飲してしまった」
「昔、駅の横に(店が)あって、父親によく連れてきてもらって食べていたので、本当に懐かしいな」
店主・鈴木つかささん:
「子どもからお年寄りまで、いろんな方に立ち寄っていただいて、お食事してもらえれば」
商店街にオープンした「立ち食いそば」の店。こだわりの味と一緒に懐かしさも届けます。

