
長野駅前の飲食店「ウインズ」
飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間、1%に引き下げる基本方針案が閣議決定されました。街の人からは、歓迎の声が多く聞かれた一方、飲食店からは客足の減少などへの懸念の声が聞かれました。
飲食料品の消費税減税の方針を表明した高市総理。5日夕方に開かれた臨時閣議で基本方針を決定しました。
現在、軽減税率の8%が適用されている飲食料品が2027年4月から2年間、1%に引き下げられます。
また、1%分の税収にあたる年間約6000億円を中低所得者に現金で給付し、飲食料品にかかる消費税を「実質ゼロ」とします。
1989年の消費税導入後、税率の引き下げは初めてです。
街の人は―。
20代・会社員:
「(食料品の消費税減税については)賛成です。食料品は毎日のことなので下がり幅はいろいろあるかもしれないが、下がらないよりはいい」
50代・主婦:
「スーパーで支払うお金が少なくなるというのは率直にうれしい。日々、財布から出ていくお金がわかりやすく少なくなるのは、とりあえずうれしい」
80代・無職:
「私はやってみてもいいんじゃないかと思っている。消費税が減るということはかなり大きなこと」
40代・会社員:
「1%に下がることはうれしいが2年後に(税率が)戻るのがちょっと心配」
家計の負担が減ることに歓迎の声が多く聞かれました。
一方で、懸念の声が上がっているのが外食業界です。
減税では、テイクアウトは引き下げの対象となりますが、外食は10%が維持されます。
ウインズ・田中正之店長:
「平等に考えてもらいたいね。飲食で外食産業は10%だと、他は1%っていうのは、その差の意味がよくわからない。結局、外食産業とかこういう小さいところが首を絞められているような感じもする」
長野駅前の飲食店「ウインズ」では、ランチとディナーの営業で平均1日70人ほどが訪れています。
物価高も続く中、税率の違いによって、客足の減少につながることを懸念しています。
ウインズ・田中正之店長:
「厳しい状況の世の中の動きでいくと、同じものを食べられるんであれば、お家で食べようかなとなると、外食産業、われわれはちょっと影響が出てくるんじゃないかというふうに思っています」
店は、ながの東急百貨店で、弁当やパンの販売も行っています。
こちらの販売は減税が追い風となる可能性がありますが、売り上げのメインは飲食店のため、どうのように事業を展開していくか頭を悩ませています。
ウインズ・田中正之店長:
「全体に幅広く世の中が均等にいかないと、われわれ残されて影の部分で苦労したりするところも出てくると思う。レストランとかカフェで、お客さんをどういうふうにキープしてやっていくのかは、考えてやっていかないといけないと思う」
懸念の声は、自治体からも。
長野市・荻原健司市長:
「長野市において地方消費税は年間110億円規模の貴重な財源となっている。仮に飲食料品の税率1%なら15億円程度の減収が見込まれています。国による確実な代替財源をお願いしたいというのが市長の立場です」
財源の問題がはっきりしないまま決まった減税の方針。
高市総理は、秋に想定される臨時国会に関連法案を提出して成立を目指す方針です。

