
資料:千畳敷の八丁坂上部
14日午後、長野県の中央アルプス千畳敷で、登山者3人が基本的な装備や技術不足で行動不能となり、相次いで救助されました。
警察によりますと、午後1時18分頃、「装備が無くこれ以上進めない」と登山者から救助要請がありました。
遭難したのは、いずれも名古屋市の21歳の男子大学生と男性会社員です。千畳敷から稜線の乗越浄土に向かう「八丁坂」の標高約2800メートル付近で動けなくなったということです。
地元の遭難防止対策協会の隊員が出動し、2人を救助して午後5時前に千畳敷の宿泊施設に収容しました。けがや体調の悪化は無く無事ということです。
2人ともアイゼンやピッケルなど冬山の基本的な装備は全く無く、街歩き用の服に靴という軽装だったということです。
14日の千畳敷は風は強いものの晴れ、八丁坂は登山者が列を作る状態でした。2人は行けるところまで行こうと登った末、降りるに降りられない状態になったとみられています。地元の警察も「命を失っていても不思議では無かった」と話していました。
これに先立つ午後1時7分頃には、2人が遭難した現場から約50メートル上方で女性が動けなくなっていると、別の登山者が警察に通報しました。
遭難したのは、滋賀県大津市の56歳の女性会社員で、遭難防止対策協会の隊員が救助して午後5時過ぎに千畳敷の宿泊施設に収容しました。
女性は、12本爪などの本格的なアイゼンではなく、緩い斜面や雪渓歩きに使う軽アイゼンで急坂を登っていたということです。2人パーティーで乗越浄土の尾根まで行くつもりでしたがたどりつけず、下山しようとしましたが自力では降りられなかったということです。
千畳敷へは通年でロープウェイが運行していて、積雪期でも木曽駒ケ岳などに日帰りで登る登山者が多くいます。
カールの上部にある八丁坂は急な斜面となっていて、朝晩や日が陰った状態では凍結して滑りやすいため、アイゼンやピッケルといった雪山の装備や基本的な技術が欠かせません。

