
白馬村
住民の生活を守る条例です。観光客の急増で騒音などの迷惑行為が問題となる中、白馬村(長野県)の議会は、禁止行為に罰則を設けた「マナー条例」の改正案を可決しました。
議長:
「賛成の方の挙手を求めます」
「議案第60号は可決されました」
12月18日、白馬村議会で可決されたのは「マナー条例」の改正案です。
観光客の増加に伴い課題となっている落書きや騒音などの禁止行為に、罰金を含む罰則を設けました。
白馬村・丸山俊郎村長:
「観光客の著しい増加により、地域住民や自然環境に負の影響が生じる課題に立ち向かうこと。モラル向上とマナー順守に努めていただくことこそがこの条例に託した思い」
村によりますと、村内に宿泊した観光客は2024年1年間で271万人余り。前年から32万人増えました。
観光客の増加につれて騒音などの迷惑行為も増え、村役場には住民からの苦情も多く寄せられています。
そこで、村は、2015年に制定した罰則のないマナー条例を改正することに。これまで禁止していた「外を歩きながらの飲酒や喫煙」「路上でのスキーやスノーボード」などに加え、新たに「落書きやステッカー貼り」「深夜の騒音」「迷惑運転」なども禁止行為とし、違反者に罰金5万円以下を課す罰則も設けました。
改正案は、12月18日の議会で賛成多数で可決しました。
白馬村・丸山俊郎村長:
「より実効性を果たすために罰則を付けるべきだという声も多くありましたので、今回こうした形に踏み切らせていただきましたが、あくまで私たちとしては守っていただくことが前提。住んでいる人も訪れる人も双方が快適に気持ちよく暮らせる場所をつくり上げていきたい」
改正した条例は12月18日施行され、罰則規定は2026年7月から適用されます。
村民は―。
村民:
「いいとは思いますね。外国人だけじゃないと思うんですけど、ごみポイ捨てとか、(店の一部を)壊されたとか過去にもあったので」
村民:
「(困っているのは)駐車ルールとか冬季の車両ルールですね。罰則できたことは抑止力になると思うんですけど、住民や外国人観光客に周知することが重要」
外国人観光客も多いため、村は条例を説明する英語のチラシを作成。今後、多言語の動画なども制作する予定で、条例の周知を進め、迷惑行為の抑止につなげたいとしています。

