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クマ出たら宿泊料金の“2倍返金” キャンセル相次ぎ…キャンプ場が対策 電気柵、嫌がるオオカミの尿、ヤギの放牧も 施設が安全性PR

今年は長野県内でも出没が相次ぎ、塩尻市のグランピング施設では多くのキャンセルも出ました。そうした中、少しでも安心してもらえるよう、施設はクマ対策を徹底し、安全性をPRしています。

塩尻市のみどり湖に面したグランピング施設「enCamp」。自然の中で静かな時間が過ごせるとあり、家族連れや学生などに人気です。

ただ、今年は例年と大きく状況が異なると言います。

enCamp・村上博志社長:
「『クマが怖いのでキャンセルさせてほしい』と連絡がきていて、8月は団体も含めて400人くらいキャンセル」

今年、全国で相次いだクマによる人身被害や目撃情報。県内でも12月12日現在で16人が被害に遭い、目撃情報は1291件に上っています。

施設によりますと、クマの出没や被害の報道が増えた8月ごろから宿泊キャンセルが増え始めこれまでに600人分に上るということです。

ここにきてキャンセルの動きは落ち着きましたが、宿泊予約自体も減っているということです。

enCamp・村上博志社長:
「長野県で山間にあるだけで、旅行の検討の候補から落ちちゃっている」

客足が減る中、力を入れているのが―。

enCamp・村上博志社長:
「これが電気柵で、自然界には電気がないので、クマ対策には一番効くといわれていて外周を全部電気柵で回している」

クマ対策です。施設への侵入を防ぐため約8200平方メートルの敷地全体を電気柵で囲いました。

対策は他にも。クマが嫌がるというオオカミの尿を敷地内約200カ所に設置。

ヤギを放牧して、クマが隠れそうなやぶをなくしたり、24時間照明をつけて人の存在を知らせるなど、7つの対策を講じました。

13年前の開業以来、敷地内のクマの出没はありませんが、少しでも客の安心につながればという取り組みです。

enCamp・村上博志社長:
「安心していただくために、複数の階層でやる。電気柵だったり、ウルフピーだったり、光センサーだったり」

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長野放送ニュース