
小学校で防災学習
長野県内で大きな被害が出た台風19号災害から間もなく6年です。校舎が浸水した長野市の小学校では、地域の避難場所をめぐる防災学習が行われました。
10月10日朝、長野市の長沼小学校の昇降口に集まった児童たち。
長沼小学校・鈴木しのぶ校長:
「命を守るために、どんなふうに行動すればいいか、考えながら歩いていきましょう」
校長のあいさつの後、全校で一斉に歩き始めました。遠足ではありません。6年前の水害の教訓を引き継いでいこうと行われた防災学習です。
2019年10月12日、台風19号の接近で記録的な大雨に見舞われた県内。千曲川が増水し、翌13日の未明、長野市穂保の堤防が決壊。長沼小学校は、1階部分が床上1.5メートルの高さまで浸水しました。
学校では、10月13日を「長沼防災の日」に定め、毎年、防災学習を行っています。今年のテーマは「避難」。15分ほど歩いて到着したのは、地域の避難場所である「穂保高台避難公園」です。
周囲より6メートルほど高くなっていて、6年前の水害では浸水を免れました。当時は住民40人ほどが避難していました。公園には、防災備蓄倉庫も設置されています。
児童:
「あそこにクラッカーあるよ」
「あれ水じゃない?」
4年生は、倉庫について学習してきたことを発表しました。
4年生:
「乾燥シチューとカレーとクラッカー3箱で4200人分があります」
児童たちは―。
6年生:
「もしものために、もうひとつの避難所を知れて勉強になった」
4年生:
「また災害とかが来たら、紹介したことを思い出して高台避難公園に避難したい」
長沼小学校・鈴木しのぶ校長:
「自分の身は自分で守るということを常々話しているので、勉強したことを将来にわたって生かしていける、そんな子どもたちになってほしい」
水害から身を守るための取り組みは続いています。