
逆走車がからむ衝突事故を想定した訓練
高速道路上での逆走車による衝突事故を想定した救助訓練が長野県諏訪市で行われました。高速道路での逆走は全国で相次いでいて、警察などが注意を呼びかけています。
サイレンを鳴らしながら駆け付けたネクスコの車両。その前には、向かい合って止ままる乗用車と大型バスが。
訓練:
「おけがありますか、大丈夫ですか」
これは、逆走車がからむ衝突事故を想定した訓練です。警察や消防、ネクスコ中日本などから約70人が参加しました。
高速道路での逆走は全国で相次いでいます。
栃木県の東北道上り線では2025年4月、40代の男性が運転する車が逆走し、他の車と正面衝突するなどして合わせて3人が死亡しました。逆走した車が進入したインターは、本線へ向かう道路と本線から降りる道路が「平面交差」する構造で、逆走につながった要因の一つとされています。
2025年6月には、長野と岐阜の県境にある中央道下り線の恵那山トンネルで、逆走してきた軽自動車が別の軽自動車と正面衝突し、衝突された車の40代男性が大けがを負いました。運転していたのは、99歳の男性で、トンネル出口のチェーン着脱場でUターンして逆走したということです。
県警によりますと、2025年、県内の高速道路における逆走車の通報は11件ありましたが、事故につながったものはないということです。
訓練は、大型バスと逆走してきた乗用車が衝突し、バスの運転手と乗客、乗用車の運転手の3人がけがをしたとの想定で行われました。
高速道路上は、スピードを出した車が行き交うため、現場付近を通行止めにし、隊員たちの安全を確保します。
訓練:
「どこが痛みますか?」
乗用車の運転手は大けがを負い、車内に閉じ込められた想定です。
一方、バスの運転手と乗客は軽いけがで、非常口から車外に出るよう誘導しました。
高速道路交通警察隊・池上伝隊長:
「現場では訓練ができないので、合同でやる有意義な訓練」
命にかかわる重大な事故につながりかねない高速道路での逆走。県警も注意を呼びかけています。
高速道路交通警察隊・池上伝隊長:
「降りるインターを間違えた、入るインターを間違えた、という事案で、途中でUターンしてしまう事案がかなり多い。間違えたらその場で止まって、警察、ネクスコへ連絡してもらうことが大事。バックしたりUターンしないようにお願いします」