
長野地方最低賃金審議会
長野地方最低賃金審議会は県内の最低賃金を63円引き上げ時給1061円とするよう労働局に答申しました。上げ幅は過去最大で、初めて1000円を超えることになります。
続く物価高。政府は最低賃金の全国平均を「2020年代に1500円」とする目標を掲げています。2025年度の改定はどうなるのか注目されていました。
事務局:
「最低賃金、1時間1061円」
長野地方最低賃金審議会は8月7日、労働局に答申しました。
国の目安通り63円引き上げ「時給1061円」。過去最大の上げ幅で県内で初めて1000円を超えることになります。
ただ、労働者側、使用者側ともにこの金額に納得していません。
答申の内容を採決する際には…
採決:
「反対の方は挙手を」
労働者側の委員は全員が反対しました。
労働者側は当初、物価高などへの対応のため「上げ幅132円」を提案していました。
連合長野・齋藤政彦副会長:
「1円2円のプラスが、最低賃金の近傍で働く労働者へのメッセージにもなるが、届かなかった」
一方、使用者側は当初上げ幅「34円」を提示。
昨年度は50円、今年度は63円の引き上げとなり、経営への影響は避けられないとしています。
県中小企業団体中央会・鈴木幸一理事・事務局長:
「相当影響あるのかなと。人をその分雇えなくなったりということもあるのかな」
互いの「妥協点」となった今回の「上げ幅」。異議申し立てがなければ10月3日から答申通りに賃金を改定します。