
資料 北アルプス北穂高岳
北アルプス北穂高岳でドイツ国籍の24歳女性と25歳男性の大学生が技量不足のため行動不能になり、救助されました。
警察によりますと、女性から午後2時半頃、「大キレット付近で動けなくなった」と山小屋に連絡があり、スタッフから警察に救助要請がありました。
2人は8月1日、槍ヶ岳を経由して北穂高岳に向かっていたところ、大キレット「飛騨泣き」付近(標高約2900メートル)で技量不足のため行動不能になりました。
長野県山岳遭難防止常駐隊員が出動し、午後5時頃、2人を救助し、付近の山小屋に収容しました。2人ともけがはない模様です。
2人は7月31日、上高地から入山していました。
長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。長野県警によりますと、遭難の多くは、下山時に集中しています。
特に今の時期は、気温や高度差で体力を消耗し、疲労とともに注意力も散漫となって、整備された登山道でも浮石やガレ場などでちょっとした不注意でバランスを崩して転倒することがあります。
もうすぐゴールと油断しがちなタイミングこそ、最大のリスクが潜んでいると考え、最後まで気を抜かずに登山をするよう呼びかけています。
長野県内は夏本番の厳しい暑さとなっていて、標高の高い山でも疲労や熱中症などで動けなくなることがあります。
県警は「自分の技量に見合ったルート選びをする」「余裕ある登山計画を立てる」「こまめに休憩を取り、意識して水分・エネルギーを補給する」「下山するまで体力や集中力を切らさない」ことなどを呼びかけています。