
現場周辺に設置したおり
長野県大町市では6月22日、山でタケノコ採りをしていた男性2人がクマに襲われ、そのうち1人が死亡しました。被害の防止につなげようと、市や県などの関係者が現場を点検しました。
(記者リポート)
「先日、人身被害が起きた地区を重点的に調査員が調査しています」
大町市八坂の山林で行われた集中点検。市の職員や県のクマ対策員など13人が歩いて確認したのは、クマによる人身被害の現場です。
八坂地区では6月22日、タケノコ採りをしていた男性2人がクマに襲われ、1人が顔をかまれるなどして死亡、もう1人は腕をかまれて軽いけがをしました。
市や猟友会が付近におりを設置しましたが、クマの発見や捕獲には至っていません。
点検では、クマのエサとなるタケノコなどの状況や地形などを入念に調べていました。
県クマ対策員:
「ハチクとか食べられるものもあるし、平らな場所もあったりして、人に見つからないという意味ではクマにとっては安心していられる場所。クマがいた気配があるか、まず確認したいと思う」
大町市を含む北アルプス地域では、クマの目撃も増えていて、県が「出没注意報」を出しています。クマを人里に近づけない対策や、山に入る際の備えも呼びかけています。
長野県北アルプス地域振興局林務課の担当者:
「やぶとか50cmあれば(クマが)隠れてしまうと聞いたので、見える環境にする。生ごみを捨てないとか、クマが来やすい環境をつくらないことを改めて普及しないといけない。鈴を持つとかラジオを鳴らすとか当たり前に、1人で行くことは危険なので複数人で山に入っていただければ」