
乗客撮影
長野県須坂市で走行中の列車に風で飛ばされたパイプ製の小屋が衝突し3人が死傷した事故について、気象台は、現場周辺で風速30メートルの非常に強い突風が発生した可能性が高いとしています。
須坂市では5月21日夕方、金属製のパイプで作った小屋が強風で飛ばされ、走行中の長野電鉄の列車に衝突。先頭の車両に乗っていた長野市の男性会社員(56)が死亡し、男性2人が軽いけがをしました。
当時、県の北部には「竜巻注意情報」が発表されていて、須坂市内では午後5時40分から50分にかけ、住宅の屋根がはがれるなどの被害があったということです。
気象台は現地調査を行い、積乱雲から吹き下ろす突風「ダウンバースト」または「ガストフロント」という現象が起きた可能性が高いと発表しました。
その強さは風速およそ30メートルと推定されるということです。
「『ドカーン』ってでっかい音がして、いきなり電車が止まっちゃった」
そう語るのは、被害のあった車両の後方にいた男性。
列車は須坂駅を出た直後、先頭車両の前方右側の窓ガラスが割れました。
けがした男性(65)
「割れた瞬間の風圧で(体が前に)持っていかれたんだよ。後頭部にガラスの破片が刺さったので、それで血が出た」
背後の窓が割れ、左隣に座っていた56歳男性が死亡しました。
列車は強風や雨のため、須坂駅の手前の北須坂駅でおよそ4分停車し運転を再開していました。
警察などは、当時の運行状況などを詳しく調べています。