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「レンタル高校生」が困りごとや要望に応えます 91歳男性の家で庭の草取り 高齢者の生活上の苦労知り、交流する機会に

困りごとや要望に応える「レンタル高校生」

長野県上田市で、高校生が高齢者の家に出向き、困りごとや要望に応える「レンタル高校生」という取り組みが行われました。福祉についての学習の一環ですが、貴重な交流の機会にもなっています。

上田市内の住宅を訪ねた上田千曲高校の3年生3人。出迎えたのは91歳の木内一夫さんです。

木内一夫さん(91):
「きょうはチューリップの間の草を取ってもらうのと」

さっそく、庭に案内され、「草取り」を始めました。

木内一夫さん(91):
「鎌でこうやると取りやすいかな」

高校生:
「はい、わかりました」

これは、生徒が高齢者の家に出向いて、困りごとや要望に応える「レンタル高校生」という取り組みです。

福祉の授業の一環で3年前から行っていて14日は、3年生16人が6つのグループに分かれて希望があった高齢者の家に向かいました。

木内さんの依頼は「庭掃除」。生徒たちは、慣れない手つきでしたが、ミョウガの芽は刈らないように、慎重に草刈りをしていました。

木内一夫さん(91):
「ミョウガ好きかい?」

高校生:
「ミョウガは食べたことない」

木内さん:
「そうか、薬味でおいしいんだけどな。じゃあ食べたくなったら来な」

木内さんは、庭づくりが趣味ですが、足腰の衰えで作業には苦労しているということです。

高校生:
「1人でやられてるんですか?」

木内さん:
「うん、1人でやってるよ」

高校生:
「こんなに大きい(庭な)のに」

木内さん:
「うん、だから困るだ」

木内さん:
「定年になってから暇じゃ困るから木でも植えて楽しもうと思ったら、今はそれが苦労でね。(きょうは隣に若い方が)いいね、一緒にやりたいね、ずっと(笑)」

休憩中には、今後の活動に向けたリサーチも。

高校生:
「普段、これ以外に困っていることはありますか?」

木内さん:
「例えば網戸を張るとか、障子を張るとか、そういうのをやってもらうと助かるね」

高齢者の生活上の苦労や悩みを知る貴重な機会となりました。

高校生:
「自分1人でやるのは大変だと思うので、来てよかったなと思います」
「実際に関わり合うことで教えてもらったり、学ぶこともありますし、どういうことを手伝えるのか、考える機会にもなるのでよかったです」

取り組みは、高校生と地域の高齢者の交流の機会にもなっていて、学校では今後も続ける方針です。

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