
地震で倒れ、後頭部が外れた国の重文の仏像
4月18日夜、長野県大町市などで震度5弱を観測した地震では今後1週間くらい、同じ程度の地震に注意が必要です。大町市の住宅や倉庫の屋根の被害は13軒にのぼりました。
崩れた石垣。震源に近い大町市八坂の道路を一時、ふさぎました。
18日午後8時19分ごろ、長野県北部を震源とするマグニチュード5.1の地震が発生。
JR松本駅前にある長野放送中南信支社では大きな横揺れが約15秒間続きました。
この地震で震度5弱を大町市、筑北村、小川村で、震度4を長野市、松本市、安曇野市などで観測しました。
(記者リポート)
「昨夜の地震の影響で石垣が崩れ、通行できなくなっています」
大町市八坂では道路脇の石垣が崩れたほか、屋根瓦が落ちた家も。市によりますと住宅と倉庫の屋根の被害は13軒にのぼりました。
住民:
「ドンと押されたような感じ。こんな揺れ方は初めてですね」
八坂地区の覚音寺では、鎌倉時代に作られた国重要文化財の持国天立像が倒れ、後頭部が外れるなどの被害がありました。
与儀龍祥(よぎりゅうしょう)住職:
「予測もできなかったし止めることもできないし。仏心というか魂はここにいらっしゃると思うので、早く御仏体を修理できればいいと思っています」
震度5弱を観測した筑北村でも、公民館の瓦が外れるなどの被害がありました。
長野県によりますと、今回の地震でけが人や建物の倒壊などの情報は入っていないということです。
また、震度5弱の地震の後、19日午後6時までに、2回の震度4を含む47回の地震を観測しています。
気象庁は、今後1週間くらいは最大震度5弱程度の地震に注意するよう呼びかけています。