
日本グルメ市場・山崎裕次社長
返礼品の産地偽装問題です。生産者向けの説明会が3月25日夜、長野県須坂市で開かれ、三木市長と業者の代表が改めて陳謝しました。出席者からは、問題への怒りの声や、今後を心配する声が上がっていました。
須坂市・三木正夫市長:
「ご心配とご迷惑をおかけしていることに対し、心から深くおわび申し上げます」
25日夜の説明会には、返礼品を収めている市内の生産者などおよそ100人が出席しました。
この問題は、和歌山県に本社を置く日本グルメ市場が、2019年から2024年にかけて、「山形県産」が混在したシャインマスカットを、「須坂市産」として販売していたものです。
市は、購入したものをふるさと納税の返礼品にしていました。
説明会には、日本グルメ市場の山崎代表も出席し、混在した経緯などを説明した上で、陳謝しました。
日本グルメ市場・山崎裕次社長:
「混在の原因は、私が仕入れ先に対し、きちんと発注書などを交わしてこなかったこと。和歌山の市場にまかせっきりにしていた私の監督責任だと思っております」
質疑応答では、怒りの声が次々と上がりました。
参加者:
「須坂市の名前を失墜させたことに対して、怒りを通り越して憤りでしかない」
「一番被害があったのは、寄付をしてくれたお客さま。市と業者は責任をもって、納税者に責任をとってほしい」
日本グルメ市場・山崎裕次社長:
「現時点で、具体的な内容、どう対応していくかはお答えしかねるが、前向きに検討していきたい」
市は、問題について2024年11月までに把握していました。しかし、その後も日本グルメ市場との取引を続け、2月末まで寄付の受け付けも続けていました。
参加者:
「ずっと取引を続けているというか、出品を認めていること自体が理解に苦しむ、納得いく説明を」
三木市長:
「農水省の調査が入っていたものですから、その調査結果を待って対応しようと思っていた。ただ、いま考えると私どもとして独自にやるべきだったと反省している」
問題を受けて、市は、すべての返礼品の寄付の受付を停止しています。再開のめどは立っておらず、出席者からは、今後を心配する声も多くあがりました。
参加者:
「(今後は)出品していいんでしょうか、いけないんでしょうか?先行予約でもう納税してくださっている分には発送させてもらえる?」
三木市長:
「総務省の調査等があるので、時期等については未定」
市は今後、第三者委員会を設置して原因の究明と再発防止にあたる方針です。
また、総務省は、市に対して4月21日までに経過などを報告するよう求めています。