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地域のブランド市田柿の皮を再利用 高校3年生の研究が環境活動の全国コンクールで優秀賞 皮からは酵母が分離でき、搾りかすはニワトリのエサとして有効

下伊那農業高校の3年生

下伊那農業高校(長野県飯田市)の3年生の市田柿の皮に関する研究が、環境活動の全国コンクールで優秀賞に選ばれました。皮からは酵母が分離でき、搾りかすはニワトリのエサとして有効だということです。

下伊那農業高校で行われた研究発表。アグリサービス科と食品科学科の3年生7人による発表のテーマは、「下伊那にカッキを!」。

地域の特産品・市田柿にちなんだ研究です。

市田柿をつくる際に出る大量の皮。これまでは捨てるしかなく地域の課題となっていました。そこで、3年生7人は捨てられていた皮の再利用についての研究を始めました。

皮は水に浸すだけでも発酵することから、特有の酵母が含まれていると見立て、さまざまな方法で培養したところ、酵母を分離することができたということです。

発表:
「今後、新種の株として証明できれば、サッカロミセス(酵母の種類)ICHIDAと名付ける予定です」

また、皮の搾りかすも乾燥させてニワトリの飼料に混ぜると、黄身が濃くなることが判明。余すことなく利用できる可能性が出てきました。

今回の研究成果は高校生が取り組む環境活動の全国コンクールで優秀賞を受賞しました。皮の処分に悩み、研究に協力してきた自治会も喜んでいます。

座光寺自治会産業建設部・本庄良雄さん:
「若い人が地元のことを考えていてくれること自体が心強く思っています」

下伊那農業高校3年・熊谷嘉隆さん:
「飲料用アルコールもそうですし、パンの製造とか、自分たちが発見した酵母なので、もし有効活用できたらすごくうれしいなと思います。自分たちが誇れる地域のブランド品でもありますし、このような活動を通じてさらに市田柿自体も有名になっていければいいな」

今後は、2年生が引き継ぎ実用化に向けた研究も進めていくということです。

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