
転落した犀川からスキーバスを引き揚げる(1985年1月28日、長野市 国道19号線)
長野市の犀川にスキーバスが転落し、大学生など25人が死亡した事故から40年となった28日、事故現場で慰霊式が行われ、犠牲者の冥福を祈りました。
1985年1月28日早朝、北志賀高原のスキー教室に向かう夜行バスが長野市郊外の国道19号線を走行中、橋の手前のカーブを曲がり切れず犀川ダム湖に転落。愛知県の日本福祉大学の学生など25人が死亡しました。
事故から40年となった28日、現場の慰霊碑の前で追悼式が行われ、当時の学生など20人余りが犠牲者を偲び、悲惨な事故が無くなるよう祈りました。
当時バスに乗車していた女性:
「事故を風化させないために次の世代に伝えていかないと、彼ら、彼女たちが生きていた証しがどんどん風化してしまうと最近、焦りを感じています。同じ悲しみを味わう人がこれ以上増えないように、事故が少しでも減ってもらえばと思います」
日本福祉大学は事故を語り継ぐ授業をしていて、現役の学生も訪れました。
日本福祉大の3年生:
「入学式の頃から事故の話は聞いていて、現場に来るとより一層重みを感じるし現地に来られてよかったと思います。40年経っても風化させないために、友人や今後の世代に向けて話を続けていけたら」
事故の後、犀川を斜めに渡っていた橋は架けかえられ、前後の急なカーブは解消されて直線に近い走りやすい道に変わりました。
一方、2016年に大学生など15人が死亡した軽井沢町での転落事故など、スキーバスの事故はその後も起きています。運行会社の安全管理などの課題は40年経った今も残されています。