
蒸気機関車 通称「デゴイチ」
飯田市(長野県)があるものの譲渡先を探しています。それは市内の公園に設置されている古い蒸気機関車「デゴイチ」。50年以上にわたり市民にも親しまれてきましたが、なぜ、引き取り手を探しているのでしょうか。
■公園にある蒸気機関車
(記者リポート)
「デゴイチと呼ばれ親しまれてきた蒸気機関車。飯田市のこちらの公園にあるSLは無償で引き取り手を探しています」
飯田市の扇町公園に置かれているSLの車両。国鉄のD51形蒸気機関車・通称デゴイチです。昭和初期、主に貨物輸送用に製造され、黒い煙をあげながら全国各地を走っていました。役目を終えてからは各地の公共施設などで保存されています。
こちらの402号機は1940年から1972年まで走り、直後に市が旧国鉄から借り受けて設置、その後、引き取りました。
当時の広報紙の表紙にもー。
飯田市商業観光課の原佳美さんも子どもの頃に遊んだそうです。
市 商業観光課・原佳美さん:
「ここにステップがついてまして、上まで上って、運転席からのぞいてみたりできましたね。目線が高いので、見たことない、ワクワクドキドキの感覚は覚えていますね」
■「第3の居場所」探すことに
第2の居場所として50年以上親しまれてきましたが、今、新たな局面を迎えています。
市 商業観光課・原佳美さん:
「年数が立ちすぎてくると修繕が難しいということもありまして、飯田市として管理することが難しいので愛好家含め、大事にしてくださる方がいればぜひお願いしたいと思います」
老朽化が進み、車両は、塗装が剥げ、ところどころさびていて、床が抜けたりしている所も。ここ10年ほどは、車両への立ち入りも禁止しています。
技術面でも費用面でも市が維持管理をし続けるのは難しく、「無償譲渡」で引き取り手を探すことを決めました。
およそ90トンある車両の撤去や運搬などの費用を負担し、譲渡後、3年間は一般公開することが条件です。
市 商業観光課・原佳美さん:
「一時代、活躍したものですので、大切にしてくださる方がいれば、そういう方に引き取っていただいて、広く展示していただきたいのが一番」
募集は1月末まで。第3の居場所を見つけることはできるのでしょうか。
(問い合わせは飯田市商業観光課)