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「兄は1歳で命を落とした」満蒙開拓記念館で最後の定期講演 高齢化で語り部が減少 来年で戦後80年 歴史つなぐ機会を検討

満蒙開拓記念館 寺沢秀文館長

長野県阿智村の満蒙開拓記念館で開館以来続けてきた「語り部定期講演」が先週末、最終回を迎えました。高齢化で経験者が減っているのが理由で、今後は二世、三世など家族らが歴史を伝える機会を設けたいとしています。

満蒙開拓記念館 寺沢秀文館長:
「戦争が終わったことよりも、冬を越せなくて飢えや寒さ、流行り病でなくなった方の方が圧倒的に多いんです。(兄は)わずか1歳で流行り病で命を落とした」

阿智村の満蒙開拓記念館で12月14日に行われた「語り部定期講演」。

開拓2世の寺沢秀文館長が、両親から聞いた旧満州・現在の中国東北部での生活や、幼くして亡くなった兄のことなどを語りました。

開館以来、長く続けてきた定期講演も、この日が最後でした。

記念館は2013年の開館以来、元開拓団員が現地での経験などをかたる「語り部定期講演」を開いてきました。多い時は20人の語り部がいて、これまでに519回開催し、聞いた人は1万4400人余りに上ります。

しかし、高齢化で現在の語り部は8人に。一人一人の負担も大きくなってきたことから、今年で一区切りとすることを決めました。

最後の講演を担当したのは寺沢館長です。幼い頃から聞いてきた父の苦悩を伝えました。

満蒙開拓記念館 寺沢秀文館長:
「当時、自分たちの大切な農地を日本人に奪われてしまった中国の農民たちの悔しさ、中国の人々に本当に申し訳ないことをしたと、父親が子どもの頃から話してくれた。こういう歴史があったことを私たちは決して忘れないようにしたいと思います」

講演を聞いた人は―

両親が旧満州へ:
「2世とかそういう方が、勉強している方もいるので、ぜひそういう方たちに少しでも繋がっていけば」

来年で戦後80年。

記念館では、元開拓団員の家族などが伝え聞いてきた話を共有し、繋いでいく機会を設けたいとしています。

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長野放送ニュース

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