小澤征爾総監督が亡くなって最初のOMF=セイジ・オザワ松本フェスティバルが8月9日に開幕します。生前に首席客演指揮者を託された沖澤のどかさんは、「未来へつなげる明るさを持った音楽祭に」と語り、リハーサルに臨みました。
リハーサル初日の「サイトウ・キネン・オーケストラ」。交響詩「ドンファン」を力強く奏でます。
OMF首席客演指揮者・沖澤のどかさん:
「背中を押してもらう、音楽があふれ出る曲なので、特別な松本の夏にふさわしいと選びました」
沖澤のどかさんは、音楽祭初の首席客演指揮者を務めます。
2024年2月に88歳で亡くなった小澤征爾総監督は生前、今年のプログラムを決める際に沖澤さんに指揮を委ねました。
2022年のオペラ公演でタクトを振る姿を見た小澤さんは「冒険の始まりのような胸の高鳴りを思い出した」とコメントを残しています。
OMF首席客演指揮者・沖澤のどかさん:
「(小澤総監督の)気さくさと熱量に圧倒されまして。圧倒されるんですけど、親しみやすさが醸し出されていて、純粋に憧れました」
小澤さんの遺志を継ぎつつ、沖澤さんはフェスティバルの未来を見据えています。
OMF首席客演指揮者・沖澤のどかさん:
「未来につなげる明るさを持った音楽祭で居続けるべきだと思うので、これまでの歩みを大事にすると同時にこれからもおもしろいことをやっていくぞという気持ちを演奏から感じていただければうれしい」
リハーサルには小澤総監督の長女でオーケストラ代表を務める征良さんの姿も。
サイトウ・キネン・オーケストラ代表・小澤征良さん:
「松本の街中が、このフェスティバル全てが、どこにでも父がいるんだと。皆さんがそういう奇跡を可能にしてくれていると感謝の気持ちでいっぱいです」
OMFは8月9日に開幕し、沖澤さんは10日からのオーケストラ公演と25日のオペラでタクトを振ります。