単独での非行増加　「少年鑑別所」の役割は？　大人との関係で不信感…他人とうまく関われない少年多く　

4年ぶりの施設公開です。長野市の長野少年鑑別所で鑑別所の役割を知ってもらおうと、見学会が開かれました。

長野市三輪の住宅街の一画にある長野少年鑑別所。その中は、小さな机と座いすが置かれた畳の部屋。

罪を犯して逮捕された少年たちが、家庭裁判所の審判を受けるまでの期間を過ごす個室です。

10日、鑑別所の役割を知ってもらおうと4年ぶりに見学会が開かれました。

鑑別所に収容された少年たちは、個室で生活しながら、非行の背景などを探るための作文や工作に取り組みます。

ホールには、図書コーナーがあるほか、軽い運動をすることもできます。

長野少年鑑別所・朝比奈卓所長：
「ここに入ってくるお子さんは大人との関係で、不信感が強い子もいますので、安心して自分の問題に目を向けることができて、それを一緒に支え聞いてくれる大人が周りにいることが大事」

見学会には福祉関係者や地域住民などが参加しました。

福祉関係者：
「中は見たことなかったのでよかったなと。（非行の）背景を考えたり、夢を諦めずに夢を持っていけるようにしないと」

鑑別所の収容人員は、2003年をピークに減っていますが、単独での非行が増えていて、他人とうまく関われないなどの課題を持つ少年が多いといいます。

鑑別所には本人や家族、学校関係者の相談に応じる相談室もあり、気軽に利用してほしいとしています。

長野少年鑑別所・朝比奈卓所長：
「なるべく小さな芽の段階で相談いただくのが、一番本人にとっていいのかなと思います」