
貫通した「青崩峠トンネル」と「貫通石」
難工事の末、貫通した長野・静岡県境の「青崩峠トンネル」。国道事務所が貫通の際に採れた石300個の配布を発表すると、「難関突破などのご利益がある」と一晩で予約が埋まる人気ぶりでした。

飯田国道事務所
きのう11日、飯田国道事務所にできた臨時の窓口。訪れた人たちが何かを受け取ります。
「こちらが貫通石になります」
受け取ったのは石。普通の石のように見えますが―。

「貫通石」
飯田市内から:
「困難を突破と言うことでご利益を得られたら」
愛知から:
「大きい事が叶うといいなと思うんですけど、言うとつぶされると困るので言えないです」
石に託す願い―。
この石の正体は―。

貫通壁にぽっかり開いた穴
貫通壁にぽっかり開いた穴。
2023年5月26日に貫通した「青崩峠トンネル」です。

飯田市と浜松市を結ぶ延長4998メートルのトンネル
飯田市と浜松市を結ぶ延長4998メートルのトンネル。
中央構造線の影響で崩れやすく、計画浮上から貫通まで40年の歳月がかかる「世紀の難工事」でした。

「貫通石」
貫通の際に採れたのが、この石。その名も「貫通石」です。
国道事務所によりますと、トンネル貫通の際に採れた石・貫通石は昔から「安産のお守り」とされていて、「難関突破」の意味から合格祈願の守護石としても扱われています。

提供:飯田国道事務所
「世紀の難工事」で採れた今回の貫通石。
やはり人気が高く9月4日、先着予約制で300人に無料で配布すると発表すると―。
飯田国道事務所・浅井直実副所長:
「午後2時に発表して、翌日の朝には到達していました」
たった一晩で予約がいっぱいになりました。

提供:飯田国道事務所
きのう11日から配布が始まり、早速、県内外からおよそ30人が受け取りに来ました。
岐阜から:
「自動車の大型の免許を取るので、それの祈願じゃないけど、どんな険しい道でも通れるということで試験とかにもそのまま受かるようにと期待」
塩尻から:
「ちょうどうちの奥さんが子どもが生まれますので、そのご利益として応募した」

「貫通石」
なお、国道事務所は、追加配付の予定はないとしています。