
開店前に「盛よし」に並んだ客たち 18日
洋食店の復活です。店主の病気などで閉店した長野県松本市の人気洋食店が復活し、先日のプレオープンに続き、18日グランドオープンを迎えました。店には先日亡くなった2代目の息子たちの姿もありました。

接客する、忍さんの長男・洸一郎さん
18日昼前、店の前にできた行列。長野県松本市の洋食店「民芸レストラン盛よし」です。看板メニューは、ジューシーなハンバーグやクリーミーなカニコロッケ。
「盛よし」は今年3月、店主の病気などを理由に閉店しましたが、その後、復活。18日、グランドオープンを果たしました。
店にはこの日を待ちわびていた2人の若者の姿もありました。

人気のチーズハンバーグ
「盛よし」は1979年にオープン。洋食メニューと松本民芸家具が並ぶ落ち着いた店内で、市民に愛されてきました。
しかし、創業者の須沢盛義さんが病気で店に立てなくなり、後を継いだ娘の忍さんも体調を崩し、今年3月、やむなく閉店しました。

洸一郎さんの弟・広人さん(17)
最後に、長年の感謝を込め弁当を販売すると300人以上の行列が…。
この日、店を手伝ったのは忍さんの息子・洸一郎さん。調理の専門学校生で、いずれ、何らかの形で店を復活させたいと考えていました。

2代目の忍さん
44年の歴史に幕を下ろした「盛よし」でしたが、思わぬ吉報が届きます。
社員に店のファンがいた千葉県の会社が事業を受け継ぐことを表明。かつてのシェフをそのまま雇って8月2日、再出発のプレオープンを果たしました。
しかし、店に忍さんの姿はありませんでした。4月に亡くなり、復活を見届けることはかないませんでした。
迎えた18日のグランドオープン。
忍さんの長男・洸一郎さん:
「これからも愛していただくことをお願いしたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします」
洸一郎さんも駆けつけました。

にぎわう店内
かつてのようににぎわう店内。
塩尻から:
「復活してくれて本当にうれしいです。めちゃくちゃここのハンバーグが好きなので」
市内から:
「長く続いてほしいですね。(次はいつ来ますか?)来週です」
洸一郎さんは、祖父や母が忙しく働ていた頃を思い出し、気持ちを新たにしていました。
忍さんの長男・洸一郎さん:
「かつての店の姿がやっと戻ってきたなって、とてもうれしく思います。スタッフの皆さんと一緒に頑張っていきたいなと思います」
店にはもう一人の若者が…。洸一郎さんの弟・広人さん(17)です。松本第一高校食物科の3年生で、同じく店の手伝いに来ていました。
卒業後は、兄と同様、「盛よし」で働くつもりです。

洸一郎さんと弟の広人さん
洸一郎さんの弟・広人さん:
「母親が焼き場をやっていたので、それを継ぐ形になったのですごくうれしい。思いを受け継ぐことが親孝行かなと思いますね」
復活した洋食の名店。人気の味は、いずれ若い二人に受けが継がれそうです。