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松本藩忍者の携行食「兵糧丸」 江戸時代から続く老舗飴店が再現 「芥川家」の古文書を参考

歴史のロマンを感じる取り組みです。かつて松本藩主に仕えた忍者の携行食だったという「兵糧丸」を江戸時代から続く老舗のあめ店が再現しました。松本の新たな名物になるかもしれません。

400年余りの歴史を持つ「松本城」。江戸時代、太平の世になっても情報収集に活躍したとされる忍者の携行食を再現したのがー。

こちら、「松本兵糧丸」です。

基になったのは、藩主の戸田氏に仕えた忍者とされる「芥川家」の古文書・「断喰の方」。いわば携行食のレシピです。

(芥川家文書 秘伝方之口書より)
「蕎麦粉三もんめ 上酒にて練り乾かし これのごとく 五度も致すべし」

これを基に復刻したのが、1672年創業の老舗「山屋御飴所」です。

山屋御飴所・太田喜久代表:
「単なるあめとか、お菓子みたいなものにしたくないなと」

実は、3年前に古文書を知った井上直人・信州大学名誉教授が再現しようとしたのですがー。

信州大学(作物学)・井上直人名誉教授:
「私が試作したものは、めちゃくちゃまずかったので、普通では食べられない」

古文書通りでは朝鮮人参の苦みが強く食べづらいため、米飴で甘みを加えました。

「国宝松本城おもてなし隊」に試食してもらうと…

国宝松本城おもてなし隊・“小笠原忠脩”:
「では、兵糧丸とやらをいただこう」
「元気が出る味でござります!(実際はどうですか?)…うーん」

あえてアレンジし過ぎず苦みを残しました。

山屋御飴所・太田喜久代表:
「すごくおいしいものではないというのは想定していたので、それが皆さんの興味を引く部分かなと思う」

一方で、現代風に食べやすくしたカフェオレ味、抹茶オレ味もセットにしました。

山屋御飴所・太田喜久代表:
「江戸時代、活躍していた忍者がどんなものを食べて活動していたのか。思いをはせながら、召し上がっていただけたら楽しいかな」

井上名誉教授によりますと、主な原料のそば粉は十分な食事がとれない時に適した「アミノ酸」が多く、ストレス緩和の効果もあるそうです。

あめは7月14日から、「山屋御飴所」や市内の土産店で販売を始めます。
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長野放送ニュース

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