
イメージ 水道
3年前、水道水から有害性が指摘される「有機フッ素化合物」が検出された長野市。原因が分からない中、市は専門家による会議を開き、2025年3月までに新しい取水方法を決めることになりました。

「有機フッ素化合物」が検出された井戸(長野市)
(記者リポート)
「こちらがフッ素化合物が検出された井戸です。現在運転を停止しているということです」
2020年9月、長野市松代地区の水道水から国の目標を超える1リットル当たり58ナノグラムの「有機フッ素化合物」が検出されました。
有機フッ素化合物は「PFAS」とも呼ばれ、フライパンへのコーティングにも使われる人工の化学物質ですが、自然に分解されにくく、有害性も指摘されています。

川合新田水源地(長野市)
検出された水道と同じ水源地の利用者は3万4000世帯。
6つの井戸のうち100ナノグラム以上を検出した2カ所を停止したため、1日の取水量は2万4000立方メートルから1万8000立方メートルに減りました。

専門家会議 座長 信大工学部・中屋眞司名誉教授
専門家会議 座長 信大工学部・中屋眞司名誉教授:
「調査であがってきたデータや結果を吟味していただいて」
物質の由来が分からない中、長野市は10日、初めての専門家会議を開き、2025年の3月までをめどに新しい井戸の場所などを決めることになりました。

長野市浄水課・宮沢洋一課長補佐
水質は国の目標より厳しい「1リットルあたり25ナノグラム未満」を基準とします。
長野市浄水課・宮沢洋一課長補佐:
「安心で安全な水をより安全に届けることが目的。新たな井戸が求められればそれが一番。ダメであれば、他の水源からの供給にシフト」