長野市にある絵本専門の図書館で給食の提供が始まった。隣の認定こども園の給食を余らせないためのフードロス削減の取り組みだが、早くも子育て世代に好評だ。
■絵本専門の図書館
(読み聞かせ)
「ぐりとぐらは あおいそらのしたで 1・2・3・4とたいそうしました」
「コミュニティバス のりたいな おのりください はっしゃします」
長野市川中島町に、2022年オープンした絵本専門の図書館「絵本ノ在ル所」。
2000冊以上に上る蔵書はすべて絵本。
一般的な図書館は静かにしなければいけないが、自由に読み聞かせができる。
13日は、カナダ人講師による英語の絵本の読み聞かせイベントが行われていた。
子育て世代は無料で利用できるということで、人気の施設となっている。
■図書館で「給食」
午前11時半すぎ、図書館内のカフェスペースに運ばれてきたのは―。
スタッフ:
「皆さん、給食お待たせしました」
図書館で「給食の時間」が始まった。
この「給食」、図書館で作っているわけではない。
■認定こども園がフードロス対策
図書館は同じ敷地にある、認定こども園「フレンドこども園」が運営している施設で、すぐ隣で園児たちが元気に過ごしている。
図書館で提供されている給食は、認定こども園から運ばれてきたもの。取り組みのきっかけは、園ならではの悩みにあった。
フレンドこども園・北沢陽 園長:
「当日になってみないと子どもの休みの人数がわからなかったりですとか、食材の都合もありますので、なかなかピッタリ用意することができない現状があった」
■「ずっともったいないなと」
園では毎日、園児と職員の分、合わせて300食の給食を調理スタッフが作っている。
しかし、休む園児もいるため、毎日10食前後は廃棄せざるを得ない状況だった。
フレンドこども園・北沢陽 園長:
「ずっともったいないなと、これ何とかできないのかなと。せっかく食育とかで子どもたちに食事の大切さ、材料の大切さを教えているのに、捨ててるのはどうなのかなという思いはずっと持っていた」