
特集は出版社の新たな挑戦。長野市の出版社が6月2日、洋菓子のタルトの販売を始めた。コロナ禍の影響を受けて検討してきたものだが、信州フルーツの魅力発信と若手農家の支援も考えたチャレンジだ。
色鮮やかなイチゴがふんだんに盛り付けられたタルト。その数はなんと25個前後。
もう一つ、特徴がある。
パティシエ:
「(今、入れているのは?)大豆粉になります」
商品は、生地やカスタードクリームに国産大豆を使った「大豆タルト」。体に良いとされるグルテンフリーの洋菓子だ。
長野市吉田に2日オープンした、大豆タルト専門店の「いとおかしき」。ネット販売専門で、こちらは工房になる。
運営するのは、その隣の事業所。
実は出版社だ。2006年、代表の山崎恵理子さんが立ち上げた「一兎舎」。社員数は18人で出版の他、パンフレットやウェブサイトの作成をしている。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「前職に出版社をやってまして、そこの仕事を引き継ぎながら、自分で会社を立ち上げたのが17年前で、紙媒体の仕事がかなり減りまして、ECとか管理運営の仕事が今すごく増えている状態」
出版社がなぜ、タルトの販売に乗り出したのだろうか。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「コロナで売り上げが減ったときに、何か新しい事業展開ができないかなというのを社内でかなり考えまして、ECサイトの管理運営は得意なんですけど、自社で売るものを持ってなかったので、自社で開発できる商品を作れるものはないかと」
きっかけはコロナ禍。
企業の活動が低迷し、パンフレット作成などの仕事が減った。
そこで何かを販売しようということになったそう。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「私東京の出身で、初めて長野で通年暮らして1年間、長野の旬の野菜とかフルーツとかを食べるようになって、なんでこんなおいしいものがあったのに知らなかったんだろう。会社の中でスイーツという話が出た時に一つは、見栄えもいいし、おいしいし、旬だし、信州ならではの地のものを生かせるというので、だんだんフルーツタルトの方に固まってきた」
実際にタルトを作っているのは、パティシエの長谷部鈴季さん。別の店で働いていたが、山崎さんに請われて責任者となった。
まずは生地作り。
国産の大豆粉をこねた生地を、均一の厚さに伸ばしていく。
パティシエ・長谷部鈴季さん:
「小麦粉を一切使ってなくて、全てグルテンフリーのタルトになるので、女性の方もそういうことを気にする方も多いので、気兼ねなく食べていただけるケーキかとは思います」
生地を型に入れ「ダマンド」をたっぷりとのせる。ダマンドはアーモンドの粉、バター、卵などを混ぜて作ったクリームで、生地をしっとりとさせる。
これをオーブンで20分かけて焼くと生地の「器」ができる。
これに豆乳のカスタードクリーム、大豆粉で作ったスポンジ、イチゴジャムを重ねていく。
そして県産イチゴを盛りつけ、透明なジュレ「ナパージュ」を塗ったら完成!
断面は5つの層になっていて食べ応えもありそう。
お味は―。
(記者リポート)
「タルト生地とカスタードクリームは甘さ控えめなので、イチゴの甘さがしっかり伝わってきます。大豆の風味もほのかに感じられて、とてもおいしいタルトです」
工房ではこれを瞬間冷凍し、ネットショップで注文を受けて全国に届ける。
パティシエ・長谷部鈴季さん:
「フルーツもふんだんに使っていますし、試行錯誤して作ったものになるので、全体を楽しんでいただけるタルトになってます」
タルトにのせるフルーツは季節によって変えていく。
こちらは、須坂市の農家・丸山茅紘さん(25)のブドウ畑。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「(気をつけていることは?)これから花が咲くつぼみでデリケートなので、できれば残すところを触らないことと、長さがだいたい3~4センチになるように、短すぎず調整すること」
2022年、会社を辞め、祖母と一緒に1ヘクタールの畑でシャインマスカットなどを栽培している。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「おばあちゃん家でブドウやっていて小さい頃から手伝っていて、ゆくゆくは将来的に他にやりたい人もいなかったので、私が畑をやろうかなと思っていたんですけど、ちょうどタイミングかなと思って、仕事を辞めて去年からブドウを始めた感じになります」
育てたシャインマスカットは9月ごろ、タルトの材料として出荷する予定だ。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「タルトにしてもちゃんと甘みが、ブドウ自体の甘みも楽しんでいただけるような甘さもあると思いますし、みずみずしさとか、すごくおいしい感じになってると思うので楽しんでいただきたいですね、おいしくしてもらって」
タルトにするフルーツは、イチゴ、シャインマスカット、ブルーベリーなど。
一兎舎ではタルト販売を通じて県産フルーツの魅力を全国に広げ、丸山さんのような若手農家も支援したい考えだ。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「本当に素朴でほのかに甘い、本当に自然の生のフルーツをそのまま味わっていただけるように本当においしく仕上がっているので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
出版社が手掛ける、こだわりの「大豆タルト」。
いずれは大豆も地場のものにし、「信州産」を全面に押し出していきたいという。
色鮮やかなイチゴがふんだんに盛り付けられたタルト。その数はなんと25個前後。
もう一つ、特徴がある。
パティシエ:
「(今、入れているのは?)大豆粉になります」
商品は、生地やカスタードクリームに国産大豆を使った「大豆タルト」。体に良いとされるグルテンフリーの洋菓子だ。
長野市吉田に2日オープンした、大豆タルト専門店の「いとおかしき」。ネット販売専門で、こちらは工房になる。
運営するのは、その隣の事業所。
実は出版社だ。2006年、代表の山崎恵理子さんが立ち上げた「一兎舎」。社員数は18人で出版の他、パンフレットやウェブサイトの作成をしている。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「前職に出版社をやってまして、そこの仕事を引き継ぎながら、自分で会社を立ち上げたのが17年前で、紙媒体の仕事がかなり減りまして、ECとか管理運営の仕事が今すごく増えている状態」
出版社がなぜ、タルトの販売に乗り出したのだろうか。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「コロナで売り上げが減ったときに、何か新しい事業展開ができないかなというのを社内でかなり考えまして、ECサイトの管理運営は得意なんですけど、自社で売るものを持ってなかったので、自社で開発できる商品を作れるものはないかと」
きっかけはコロナ禍。
企業の活動が低迷し、パンフレット作成などの仕事が減った。
そこで何かを販売しようということになったそう。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「私東京の出身で、初めて長野で通年暮らして1年間、長野の旬の野菜とかフルーツとかを食べるようになって、なんでこんなおいしいものがあったのに知らなかったんだろう。会社の中でスイーツという話が出た時に一つは、見栄えもいいし、おいしいし、旬だし、信州ならではの地のものを生かせるというので、だんだんフルーツタルトの方に固まってきた」
実際にタルトを作っているのは、パティシエの長谷部鈴季さん。別の店で働いていたが、山崎さんに請われて責任者となった。
まずは生地作り。
国産の大豆粉をこねた生地を、均一の厚さに伸ばしていく。
パティシエ・長谷部鈴季さん:
「小麦粉を一切使ってなくて、全てグルテンフリーのタルトになるので、女性の方もそういうことを気にする方も多いので、気兼ねなく食べていただけるケーキかとは思います」
生地を型に入れ「ダマンド」をたっぷりとのせる。ダマンドはアーモンドの粉、バター、卵などを混ぜて作ったクリームで、生地をしっとりとさせる。
これをオーブンで20分かけて焼くと生地の「器」ができる。
これに豆乳のカスタードクリーム、大豆粉で作ったスポンジ、イチゴジャムを重ねていく。
そして県産イチゴを盛りつけ、透明なジュレ「ナパージュ」を塗ったら完成!
断面は5つの層になっていて食べ応えもありそう。
お味は―。
(記者リポート)
「タルト生地とカスタードクリームは甘さ控えめなので、イチゴの甘さがしっかり伝わってきます。大豆の風味もほのかに感じられて、とてもおいしいタルトです」
工房ではこれを瞬間冷凍し、ネットショップで注文を受けて全国に届ける。
パティシエ・長谷部鈴季さん:
「フルーツもふんだんに使っていますし、試行錯誤して作ったものになるので、全体を楽しんでいただけるタルトになってます」
タルトにのせるフルーツは季節によって変えていく。
こちらは、須坂市の農家・丸山茅紘さん(25)のブドウ畑。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「(気をつけていることは?)これから花が咲くつぼみでデリケートなので、できれば残すところを触らないことと、長さがだいたい3~4センチになるように、短すぎず調整すること」
2022年、会社を辞め、祖母と一緒に1ヘクタールの畑でシャインマスカットなどを栽培している。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「おばあちゃん家でブドウやっていて小さい頃から手伝っていて、ゆくゆくは将来的に他にやりたい人もいなかったので、私が畑をやろうかなと思っていたんですけど、ちょうどタイミングかなと思って、仕事を辞めて去年からブドウを始めた感じになります」
育てたシャインマスカットは9月ごろ、タルトの材料として出荷する予定だ。
ブドウ農家・丸山茅紘さん(25):
「タルトにしてもちゃんと甘みが、ブドウ自体の甘みも楽しんでいただけるような甘さもあると思いますし、みずみずしさとか、すごくおいしい感じになってると思うので楽しんでいただきたいですね、おいしくしてもらって」
タルトにするフルーツは、イチゴ、シャインマスカット、ブルーベリーなど。
一兎舎ではタルト販売を通じて県産フルーツの魅力を全国に広げ、丸山さんのような若手農家も支援したい考えだ。
一兎舎 代表・山崎恵理子さん:
「本当に素朴でほのかに甘い、本当に自然の生のフルーツをそのまま味わっていただけるように本当においしく仕上がっているので、ぜひ召し上がっていただきたいです」
出版社が手掛ける、こだわりの「大豆タルト」。
いずれは大豆も地場のものにし、「信州産」を全面に押し出していきたいという。