YouTube X Instagram

摘み立てを「天ぷら」「鍋」に 今年は早いぞ!山菜シーズン到来 名人に同行すると“春の味覚”が次々と

特集は春の味覚・山菜。桜の開花同様、今年は山菜の収穫も、早くもシーズンイン。南信・阿智村ではタラの芽の摘み取り体験を取材。北信・長野市では山菜採り名人に同行し春の味を探してきた。

山菜の王様とも呼ばれるタラの芽。4月8日、阿智村で山菜の「摘み取り体験」が行われた。

街歩きガイドのグループなどが初めて企画したもので、東京や愛知の4組8人が参加した。

タラの芽を摘んだ参加者:
「はじめて採りました。緑のいい匂いがします」

ここは体験ツアーの関係者が管理する、いわばの山菜の「畑」。今年は例年より1週間ほど早く成長した。

参加者は他にワラビやツクシなども収穫。

そのあとはー。

摘み立ての山菜を天ぷらに。

タラの芽の天ぷらを食べた参加者:
「すごくやわらかくて、くせも全然なくておいしい」

ワラビの天ぷらを食べた参加者:
「採ったばかりを食べるのは、経験がないので新鮮でおいしい」

こまんば街歩きガイドツアー・芹沢恵美さん:
「山菜をお腹いっぱい食べるのが夢だったという方は、自分で採って、天ぷらにできて、お腹いっぱいになってすごく喜んでくださって、やって良かったなと思いました」

素朴な春の味を堪能。

暖かい南信は早くもシーズン本番だ。

では、北信地域はどうなのだろうか?

山菜採り名人・赤池健さん(70):
「仕事を忘れ、のんびりと採っていると、こんなに幸せなことはないですよ」

「名人」・赤池健さんの収穫に同行させてもらった。入ったのは長野市郊外の山だ。

赤池さんは地元食材にこだわった飲食店を経営。店の料理に使われる山菜やキノコは、ほぼ自ら調達したものだ。

山に入っておよそ5分ー。

山菜採り名人・赤池健さん:
「早速、こちらですね。これはイタドリという山菜。貴重な酸味のある山菜」

イタドリ(虎杖)は茎を食べることが多いそうだが、葉も天ぷらでおいしく食べられるそうだ。

記者:
「どんな味ですか?」

山菜採り名人・赤池健さん:
「食べてみてください」

酸っぱくはなくー。

記者:
「サラダに入ってそうな味がしますね、おいしいです」

続いて見つかったのはカンゾウ(萱草)。春先の山菜の代表格だ。

山菜採り名人・赤池健さん:
「春先の山菜としては、三つ星のおいしい山菜。くせがなくてどういう料理にも合う。野菜と一緒の感覚で使っていただけます」

かわいらしい花が咲いた山菜も収穫。

カキドオシ、タチツボスミレ…。

花の部分も食べられる。

山菜採り名人・赤池健さん:
「こういう花も採ってサラダに散らすと、かわいい『摘み草サラダ』ができます」

次々と採れる山菜。赤池さんによると、成長は例年より1週間ほど早いということだ。

山菜採り名人・赤池健さん:
「(山菜の成長が)ちょっと早いですね。(例年は)4月20日すぎあたりからが本番。どんどんといろいろな山菜が出てきて、採りきれなくなります」

険しい斜面を登った先で見つかったのは、ニワトコの木。

ブロッコリーのような花のつぼみ部分を摘み取り天ぷらにする。

こちらはコゴミに似たジュウモンジシダ。

山菜採り名人・赤池健さん:
「コゴミは肌がすべすべしてますけど、これは毛むくじゃらというか、葉っぱを広げると、一番下の部分が長くなっている。開くとちょうど十文字になるからジュウモンジシダ」

スイバ(酸葉)はその名の通り…

記者:
「酸っぱい。サラダとかに入ってたら、味ついてておいしい」

2時間ほど里山を歩き、8種類の山菜を収穫した。

赤池さんの店で収穫した山菜を調理してもらった。

山菜がふんだんに使われた「草鍋」だ。(信州黄金シャモの草鍋 1人前3000円)

収穫したカンゾウ(萱草)もー。

(記者リポート)
「食感がとてもいいですし、味はくせがなく、とてもおいしいです」

店ではこの時期、山菜のコース料理を提供している。

前菜は「とり団子のスイバ巻き」や、「ジュウモンジシダの粉節和え」など。

見た目もかわいらしい「春の摘み草サラダ」には、カキドオシやタチツボスミレの花が盛られている。

そして、ニワトコのつぼみの天ぷらだ。

(記者リポート)
「食感はサクサクしていて、味は山菜ならではのうま味があって、とてもおいしいです」(※食べ過ぎには注意)

株式会社やま・赤池健社長:
「県外の方は山の幸を非常に喜ばれますので、盛りだくさんに出して、楽しんでいただいている」

北信の山菜シーズンはまだまだこれから。中旬以降はタラの芽やコシアブラなどが採れそうだ。

株式会社やま・赤池健社長:
「4、5、6月は一番のピーク。100%天然で素朴だけど野生豊かな、そういう食はなかなか食べる機会がないと思うので、日本の山の幸の豊かさを改めて知っていただければと思う」
  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース

あなたにおすすめ