
食堂の再出発です。長野県飯綱町で半世紀続く食堂が11月23日、リニューアルオープン。コロナ禍で、一時は閉店へと傾きかけましたが、2代目の母親を3代目の息子夫婦が後押し。家族で新たな一歩を踏み出しました。
レバニラ炒めに、酢豚、唐揚げも。
スタッフ:
「唐揚げ定食、ご飯大盛り2つお持ちしました」
こちらの男性はハンバーガー。
客:
「分厚い」
店内は白を基調としたカフェのようですが、実は創業52年の食堂です。11月23日、リニューアルオープンした長野県飯綱町の「味処ふじよし」。厨房に立つのは、2代目店主の「マミさん」こと西沢真由美さん(54)。次男の弘樹さん(30)が母を支えます。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「改めて人のご縁でやらさせていただいているなというのを実感できたオープン」
長引くコロナ禍、閉店を踏みとどまり、この日、家族の力で再出発を果たしました。
「ふじよし」は、昭和45年(1970)、真由美さんの両親が立ち上げました。地域の人でにぎわう食堂。忙しく働く両親。真由美さんは早くから店を継ぐことを決めていました。
西沢真由美さん:
「小さいときに、寝ているときもお客さんの声が横の部屋から聞こえるみたいな。父と母が一生懸命やっていて、見ているうちに親の近くにいられる方がいいなと」
店を手伝うようになると父の発案で、隣に「カラオケスナック喫茶MAMI」も開きました。そして次男の弘樹さんも、父は別の仕事で、母は店で、忙しく働く姿を見て育ちました。真由美さんがそうだったように店の記憶は、親から子へ。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「忙しくしている姿とか、寝るときにカラオケが聞こえてきて、小さいときに知らない演歌を知っている。本当に店と共に育ってきたなと」
店を継ぐことも考えましたが、まだ決断できず、弘樹さんは大学を出て私立高校の教員として働き出しました。親子に転機が訪れたのは2年前。コロナの影響で宴会が激減し、経営が悪化。真由美さんは店を閉じることも考えるようになりました。
西沢真由美さん:
「お店どうしようかと、弘樹にも話をして『このまま閉めるというのもありだけど、どうしようか』と。いろんなことを話をしながら『閉めるのは簡単だよね』と」
弘樹さんの答えは…。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「僕が相談に乗って、一歩踏み出そうという決断をして。やっぱり残していきたいという思いが強くて、このまま畳んでしまって、町の人たち、今までお世話になった人たちの場所がなくなってしまうのはすごく残念だなと
3代目となる踏ん切りがついた弘樹さん。2022年1月から休業し、大幅な改装を進めました。宴会用の座敷は残しつつ、幅広い世代に利用してもらおうと居心地の良いカフェ風のスペースを増築。
一方、カラオケスナックは音楽好きの真由美さんの発案で、生演奏が楽しめる「音楽堂」にリニューアルすることに。
西沢真由美さん:
「(背中を)ドンっと押してもらいました。逆に私の方がしっかりしなきゃいけないというところなんですけど」
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「縁の下の力持ちではないですけど、店の全体をサポートしながら、女将としてマミさんがいつまでも店の看板でいてくれたらいいなと」
生まれ変わった「ふじよし」と「MAMI」。いよいよ、11カ月ぶりの営業再開です。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「ワクワク半分、不安半分」
あいにくの雨でしたが早速、客が詰めかけました。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「唐揚げセット、焼肉セットです」
ボリュームたっぷりの唐揚げと半ラーメンのセット(1150円)。みそだれで食べるとんかつセット(1150円)。メニューは以前と同じです。(いずれもご飯お代わり無料)
みそかつ定食を注文した客:
「うまい、肉も柔らかい」
女性客:
「何か雰囲気の良い、来やすいお店だなと」
男性客:
「コロナ禍で思い切ってやったなと。できる限り利用させてもらおうかなと」
午後2時からは新たに設けられた「カフェ」の時間。飲食店で働いていたことがある、弘樹さんの妻・亜由美さんのアイデアです。(Fujiyoshiバーガー1100円)
弘樹さんの妻・亜由美さん:
「うちの人気のハンバーグを午後にも食べていただきたいなと」
Fujiyoshiバーガーを注文した客:
「おいしいです。なかなかこんなに分厚いハンバーグないですよね」
続いて夜の営業。
女性客:
「どうしても見たかったの」
「マミ」さんに会いたいと常連客が集まってきました。
こちらの男性は実は昼も来店。
半ラーメン・チャーハンセットを注文した男性:
「また来ちゃいました。一段とおいしくなって病みつきになりそう。また太っちゃうかなって(笑)」
常連客:
「ようやくマミの味が…」
西沢真由美さん:
「ビールもおいしい?」
常連客:
「うん」
常連客:
「ここの店がないと寂しかったですからね。死ぬまで来たいと思っているから」
3世代で訪れた地元の丸山さん一家。再開を心待ちにしていました。
母親:
「大人数で来られる場所がないので、やっとオープンしてうれしい。おいしい、帰って来たって感じ」
子ども:
「ごはんおいしかった」
西沢真由美さん:
「背、伸びたね。大きくなったんじゃない?」
西沢真由美さん:
「お客さまのお顔見ると、なんか前に戻った感じで、ようやく体も動いてきた感じ」
一方、スナックから生まれ変わった「音楽堂MAMI」では…。
サックスの生演奏―。
子どもも大人も一緒に楽しむ!
客:
「ブラボー!」
家族の力で生まれ変わった食堂。母は子を、子は母を、互いに頼りにしながらコロナ禍を乗り切ろうとしています。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「やっぱり母親というよりも『マミさん』すごいなという感じ。この店を守っていこうと、改めて決意をもつことができた1日だった」
西沢真由美さん:
「やめることもできるけど、始めたのには何か意味があるというか。(店を)続けて、息子たちもその気持ちで戻ってきているので、頑張っていきたい」
レバニラ炒めに、酢豚、唐揚げも。
スタッフ:
「唐揚げ定食、ご飯大盛り2つお持ちしました」
こちらの男性はハンバーガー。
客:
「分厚い」
店内は白を基調としたカフェのようですが、実は創業52年の食堂です。11月23日、リニューアルオープンした長野県飯綱町の「味処ふじよし」。厨房に立つのは、2代目店主の「マミさん」こと西沢真由美さん(54)。次男の弘樹さん(30)が母を支えます。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「改めて人のご縁でやらさせていただいているなというのを実感できたオープン」
長引くコロナ禍、閉店を踏みとどまり、この日、家族の力で再出発を果たしました。
「ふじよし」は、昭和45年(1970)、真由美さんの両親が立ち上げました。地域の人でにぎわう食堂。忙しく働く両親。真由美さんは早くから店を継ぐことを決めていました。
西沢真由美さん:
「小さいときに、寝ているときもお客さんの声が横の部屋から聞こえるみたいな。父と母が一生懸命やっていて、見ているうちに親の近くにいられる方がいいなと」
店を手伝うようになると父の発案で、隣に「カラオケスナック喫茶MAMI」も開きました。そして次男の弘樹さんも、父は別の仕事で、母は店で、忙しく働く姿を見て育ちました。真由美さんがそうだったように店の記憶は、親から子へ。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「忙しくしている姿とか、寝るときにカラオケが聞こえてきて、小さいときに知らない演歌を知っている。本当に店と共に育ってきたなと」
店を継ぐことも考えましたが、まだ決断できず、弘樹さんは大学を出て私立高校の教員として働き出しました。親子に転機が訪れたのは2年前。コロナの影響で宴会が激減し、経営が悪化。真由美さんは店を閉じることも考えるようになりました。
西沢真由美さん:
「お店どうしようかと、弘樹にも話をして『このまま閉めるというのもありだけど、どうしようか』と。いろんなことを話をしながら『閉めるのは簡単だよね』と」
弘樹さんの答えは…。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「僕が相談に乗って、一歩踏み出そうという決断をして。やっぱり残していきたいという思いが強くて、このまま畳んでしまって、町の人たち、今までお世話になった人たちの場所がなくなってしまうのはすごく残念だなと
3代目となる踏ん切りがついた弘樹さん。2022年1月から休業し、大幅な改装を進めました。宴会用の座敷は残しつつ、幅広い世代に利用してもらおうと居心地の良いカフェ風のスペースを増築。
一方、カラオケスナックは音楽好きの真由美さんの発案で、生演奏が楽しめる「音楽堂」にリニューアルすることに。
西沢真由美さん:
「(背中を)ドンっと押してもらいました。逆に私の方がしっかりしなきゃいけないというところなんですけど」
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「縁の下の力持ちではないですけど、店の全体をサポートしながら、女将としてマミさんがいつまでも店の看板でいてくれたらいいなと」
生まれ変わった「ふじよし」と「MAMI」。いよいよ、11カ月ぶりの営業再開です。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「ワクワク半分、不安半分」
あいにくの雨でしたが早速、客が詰めかけました。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「唐揚げセット、焼肉セットです」
ボリュームたっぷりの唐揚げと半ラーメンのセット(1150円)。みそだれで食べるとんかつセット(1150円)。メニューは以前と同じです。(いずれもご飯お代わり無料)
みそかつ定食を注文した客:
「うまい、肉も柔らかい」
女性客:
「何か雰囲気の良い、来やすいお店だなと」
男性客:
「コロナ禍で思い切ってやったなと。できる限り利用させてもらおうかなと」
午後2時からは新たに設けられた「カフェ」の時間。飲食店で働いていたことがある、弘樹さんの妻・亜由美さんのアイデアです。(Fujiyoshiバーガー1100円)
弘樹さんの妻・亜由美さん:
「うちの人気のハンバーグを午後にも食べていただきたいなと」
Fujiyoshiバーガーを注文した客:
「おいしいです。なかなかこんなに分厚いハンバーグないですよね」
続いて夜の営業。
女性客:
「どうしても見たかったの」
「マミ」さんに会いたいと常連客が集まってきました。
こちらの男性は実は昼も来店。
半ラーメン・チャーハンセットを注文した男性:
「また来ちゃいました。一段とおいしくなって病みつきになりそう。また太っちゃうかなって(笑)」
常連客:
「ようやくマミの味が…」
西沢真由美さん:
「ビールもおいしい?」
常連客:
「うん」
常連客:
「ここの店がないと寂しかったですからね。死ぬまで来たいと思っているから」
3世代で訪れた地元の丸山さん一家。再開を心待ちにしていました。
母親:
「大人数で来られる場所がないので、やっとオープンしてうれしい。おいしい、帰って来たって感じ」
子ども:
「ごはんおいしかった」
西沢真由美さん:
「背、伸びたね。大きくなったんじゃない?」
西沢真由美さん:
「お客さまのお顔見ると、なんか前に戻った感じで、ようやく体も動いてきた感じ」
一方、スナックから生まれ変わった「音楽堂MAMI」では…。
サックスの生演奏―。
子どもも大人も一緒に楽しむ!
客:
「ブラボー!」
家族の力で生まれ変わった食堂。母は子を、子は母を、互いに頼りにしながらコロナ禍を乗り切ろうとしています。
味処ふじよし3代目・次男 弘樹さん:
「やっぱり母親というよりも『マミさん』すごいなという感じ。この店を守っていこうと、改めて決意をもつことができた1日だった」
西沢真由美さん:
「やめることもできるけど、始めたのには何か意味があるというか。(店を)続けて、息子たちもその気持ちで戻ってきているので、頑張っていきたい」