
辛くておいしい伝統の味です。長野県坂城町で特産の「ねずみ大根」の収穫が最盛期を迎えています。その辛味の効いたおろし汁で食べるおしぼりうどんも、まさに旬の味。町を挙げて盛り上がっています。
温かいうどんを、辛い大根のおろし汁につけて食べる坂城町の郷土食「おしぼりうどん」。
上田市から:
「おいしいんだけど、辛いのがきますね。大根とれる時期だから(食べるなら)今ごろじゃないですかね」
この時期、店には県内外から多くのファンが詰めかけます。おしぼりうどんに欠かせない、あの大根のおいしい時期を知っているからです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「寒くなってきたけど、みんなに食べてもらって体を温めてほしい。やっと、ねずみ大根の時期が来た」
坂城町特産の「ねずみ大根」。今が収穫最盛期です。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「いい大根ができてますね」
びんぐし亭の店主・矢幡さんは、町内の生産者でつくる「振興協議会」会長も務めています。この時期は店に畑にと大忙し。今年は天候にも恵まれ豊作だということです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「出来栄え、とってもいいです。味的にも辛いです。本来のねずみ大根の姿が、今年はとれて味わえる」
ふっくらとした形と尻尾のような細い根が「ねずみ」を連想させることから、その名がついたと言われる「ねずみ大根」。江戸時代、長崎から伝わったとされています。小石混じりの坂城の土壌が栽培に適していたことから地域に根付き、2007年には「信州の伝統野菜」に認定されました。
俳人・松尾芭蕉が「更科紀行」で詠んだ、「身にしみて 大根辛し 秋の風」は、この地で詠んだ句とも言われています。
町を代表する特産品ということで、町のマスコットキャラクター「ねずこん」は、ねずみ大根がモチーフです。町を挙げてPRに力を入れる一方で、心配な側面もあります。高齢化が進み、この10年で生産者は35人から23人と10人以上、減少しています。
そこで、ねずみ大根を盛り上げようと10年ほど前から「祭り」を開催。収穫体験には、今年も多くの人が参加しました。
千曲市から:
「楽しい。食べるのも好き」
長野市:
「ご近所に分けたり大好きで、待ってるんです、この時期を」
収穫体験のあとは、直売所の食堂でおしぼりうどんに舌鼓。
長野市から:
「辛さが刺激的で、なかなかこういう味が味わえないのでおいしい」
びんぐし亭・スタッフ:
「今キャンペーンで、おしぼりうどん頼んだ人には、はがきがついてまして…」
おしぼりうどんを提供する町内の8店舗では「スタンプラリー」が始まっています。1杯につき1つもらえるスタンプを3つ集めると、ねずこんグッズなどが抽選で当たります。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「(スタンプラリーで)より多く、おしぼりうどんを試してほしいし、各店舗でうどんの感じも違うので、『これはおしぼりに合うね』とか」
矢幡さんの店で調理の様子を見せてもらいました。作り方は至ってシンプル。皮をむいた大根を、おろし金ですりおろしていきます。大根の繊維が壊れることで辛さが増すということです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「大根自体が辛いから、それですってるから、もっと辛くなる。おろしていても辛いにおいが、すごくくる」
そして、大根おろしを…
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「しぼることから、おしぼりうどんと」
おしぼりうどん(釜揚げ/ざる)850円
収穫後、時間がたつと辛味が落ち着いてくるため、「とれたて」を使う今の時期が一年で最も辛いそうです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「とれたて、すりおろしたて、しぼりたては、本当に辛いと思う。ガツンと辛いのは今なので、ぜひ召し上がってほしい」
客:
「坂城の『ねずみ』が一番辛い」
「他には味わえない独特な大根の辛さで、体があったまりますよ」
店では、おしぼりうどん以外の味わい方も提案しています。ねずみ大根とニンジンを細切りにして、カラっと揚げた「かき揚げ」です。(ねずみ大根のかき揚げ300円)
調理担当スタッフ:
「火を通すとサツマイモっぽく、芋けんぴっぽくなります。甘味がちょっと出る」
熱を加えると甘味が増すそうで、辛味が得意でない人にもと、5年ほど前から提供しています。
初めて食べた人は…
「かき揚げ」初体験:
「甘いです!全然辛くなくて。大根の甘みがすごく出ていて、うどんの方は辛いんですけど、ちょっとびっくり。全然違う味で」
ひとつの野菜が地域の味となり、多くのファンを生んでいる坂城町。生産者でもある矢幡さんは、この伝統がいつまでも続くよう願っています。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「大根で活気が出るって面白い町ですよね。町を挙げて、小さい坂城町にねずみ大根のおしぼりうどん、食べに来てくださいって。この辛さは、ねずみ大根でしか味わえないと思う。食べて(次世代に)つなげていただければ一番うれしい」
温かいうどんを、辛い大根のおろし汁につけて食べる坂城町の郷土食「おしぼりうどん」。
上田市から:
「おいしいんだけど、辛いのがきますね。大根とれる時期だから(食べるなら)今ごろじゃないですかね」
この時期、店には県内外から多くのファンが詰めかけます。おしぼりうどんに欠かせない、あの大根のおいしい時期を知っているからです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「寒くなってきたけど、みんなに食べてもらって体を温めてほしい。やっと、ねずみ大根の時期が来た」
坂城町特産の「ねずみ大根」。今が収穫最盛期です。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「いい大根ができてますね」
びんぐし亭の店主・矢幡さんは、町内の生産者でつくる「振興協議会」会長も務めています。この時期は店に畑にと大忙し。今年は天候にも恵まれ豊作だということです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「出来栄え、とってもいいです。味的にも辛いです。本来のねずみ大根の姿が、今年はとれて味わえる」
ふっくらとした形と尻尾のような細い根が「ねずみ」を連想させることから、その名がついたと言われる「ねずみ大根」。江戸時代、長崎から伝わったとされています。小石混じりの坂城の土壌が栽培に適していたことから地域に根付き、2007年には「信州の伝統野菜」に認定されました。
俳人・松尾芭蕉が「更科紀行」で詠んだ、「身にしみて 大根辛し 秋の風」は、この地で詠んだ句とも言われています。
町を代表する特産品ということで、町のマスコットキャラクター「ねずこん」は、ねずみ大根がモチーフです。町を挙げてPRに力を入れる一方で、心配な側面もあります。高齢化が進み、この10年で生産者は35人から23人と10人以上、減少しています。
そこで、ねずみ大根を盛り上げようと10年ほど前から「祭り」を開催。収穫体験には、今年も多くの人が参加しました。
千曲市から:
「楽しい。食べるのも好き」
長野市:
「ご近所に分けたり大好きで、待ってるんです、この時期を」
収穫体験のあとは、直売所の食堂でおしぼりうどんに舌鼓。
長野市から:
「辛さが刺激的で、なかなかこういう味が味わえないのでおいしい」
びんぐし亭・スタッフ:
「今キャンペーンで、おしぼりうどん頼んだ人には、はがきがついてまして…」
おしぼりうどんを提供する町内の8店舗では「スタンプラリー」が始まっています。1杯につき1つもらえるスタンプを3つ集めると、ねずこんグッズなどが抽選で当たります。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「(スタンプラリーで)より多く、おしぼりうどんを試してほしいし、各店舗でうどんの感じも違うので、『これはおしぼりに合うね』とか」
矢幡さんの店で調理の様子を見せてもらいました。作り方は至ってシンプル。皮をむいた大根を、おろし金ですりおろしていきます。大根の繊維が壊れることで辛さが増すということです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「大根自体が辛いから、それですってるから、もっと辛くなる。おろしていても辛いにおいが、すごくくる」
そして、大根おろしを…
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「しぼることから、おしぼりうどんと」
おしぼりうどん(釜揚げ/ざる)850円
収穫後、時間がたつと辛味が落ち着いてくるため、「とれたて」を使う今の時期が一年で最も辛いそうです。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「とれたて、すりおろしたて、しぼりたては、本当に辛いと思う。ガツンと辛いのは今なので、ぜひ召し上がってほしい」
客:
「坂城の『ねずみ』が一番辛い」
「他には味わえない独特な大根の辛さで、体があったまりますよ」
店では、おしぼりうどん以外の味わい方も提案しています。ねずみ大根とニンジンを細切りにして、カラっと揚げた「かき揚げ」です。(ねずみ大根のかき揚げ300円)
調理担当スタッフ:
「火を通すとサツマイモっぽく、芋けんぴっぽくなります。甘味がちょっと出る」
熱を加えると甘味が増すそうで、辛味が得意でない人にもと、5年ほど前から提供しています。
初めて食べた人は…
「かき揚げ」初体験:
「甘いです!全然辛くなくて。大根の甘みがすごく出ていて、うどんの方は辛いんですけど、ちょっとびっくり。全然違う味で」
ひとつの野菜が地域の味となり、多くのファンを生んでいる坂城町。生産者でもある矢幡さんは、この伝統がいつまでも続くよう願っています。
びんぐし亭・矢幡和香子さん:
「大根で活気が出るって面白い町ですよね。町を挙げて、小さい坂城町にねずみ大根のおしぼりうどん、食べに来てくださいって。この辛さは、ねずみ大根でしか味わえないと思う。食べて(次世代に)つなげていただければ一番うれしい」