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マシュマロ人気! 「全国シェア7割」の工場潜入 実は多くが「信州産」 その理由は…?

こちらのマシュマロ、実は長野県安曇野市の工場で作られていて、なんと全国シェアは7割。コロナ禍も売り上げ好調です。人気の理由と普段、見ることのできない工場を取材してきました。

こちらは長野市の菓子専門店。

(アナウンサー)
「さまざまなお菓子が所狭しと並ぶ中、ありました!マシュマロコーナーです。種類も豊富ですね」

台東食品 副店長・神林和生さん:
「お子さんからご年配の方まで幅広い年齢層の方にご購入いただき、大変人気な商品。最近はキャンプで使う人も増えていて、大きいサイズも人気に」

コロナ禍、人気継続中のキャンプやたき火。その際、バーベキューで「焼きマシュマロ」にして食べる人が多く、需要が高まっているそうです。

(アナウンサー)
「これ私も食べたことがあるマシュマロなんですが、実は製造元は安曇野市穂高、県内で作られたマシュマロなんです」

チョコレートが入ったタイプも…安曇野市。イチゴソースがたっぷり詰まったものも…安曇野市。

作っているのは安曇野市穂高に本社を置く「エイワ」。もともとは昭和32年・1957年に都内で創業した会社です。

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「もともとは東京で作っていたのですが、ある程度ニーズが高まって、生産量も十分に供給できないこともあり、広大な安曇野の土地、水も豊富で空気も澄んでいるので、立地のいい環境でお客さんのために、おいしいものを作っていきたい。その思いで、長野県安曇野市に工場の拠点を移しました」

2016年には本社も移転し、完全に「信州産」となった「エイワ」のマシュマロ。種類は70から80に及び、生産量の全国シェアはなんと7割を占めます。

定番商品は、この「ホワイトマシュマロ」。発売は昭和56年・1981年で40年余りに渡るロングセラーです。

今回、特別に、その製造工程を撮影させてもらいました。

(アナウンサー)
「すごい!入った瞬間に甘い香りがします」

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「ちょうど今、砂糖、水あめに、溶解したゼラチンを入れているところ」

マシュマロの主な材料は砂糖、水あめ、ゼラチンの3つ。これらを煮つめて糖度を高めたら発酵させていきます。

(アナウンサー)
「最初は白ではなくて、ちょっと黄色いような…」

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「乳白色になります」

材料を冷ます際には、「安曇野ならでは」のものが役立っています。

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「こちらの工場では全て井戸水、地下水を使っていますので、北アルプスの天然水をふんだんに使用。原料にも一部使用していますので、貴重な水、ありがたい資源」

安曇野の地下を流れるアルプスの伏流水。工場では30メートル下からくみ上げている15度の水を冷却などに使用しています。

70度ほどになった原料は、パイプを通って成形室へ。

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「見てもらうと、下にコーンスターチが敷いてあります」

(アナウンサー)
「すごい、マシュマロが筒から出ています」

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「シートの上にマシュマロをそのまま流しています」

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「ここで十数秒、時間をかけて、粗熱をとって、ギロチンでカット」

1分間に1000粒ほどをカット。

コーンスターチを払い落せば、ついに…

(アナウンサー)
「お!マシュマロが出来上がっています」

出来たては、ゼラチンが完全に固まっていないためやわらかく、形が崩れないよう振動させながら移動させます。

特別に試食させてもらう…

(アナウンサー)
「やわらかい!溶けました。まだ粘り気があって、お餅みたいな触感。弾力がすごくあります」

このあと、異物の混入や形の崩れなどがないか最終チェック。

袋詰めして、安曇野から全国へ。今や、アメリカ、中国、東南アジアにも出荷され、世界各地で食べられています。

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「非常にありがたいことで、(コロナ禍でも)出荷ベースで、かなり量は上がっています。その背景に、おうち需要やバーベキュー、そこでマシュマロを焼いて食べるというシチュエーションがかなり定着してきた」

焼きマシュマロの人気も一因となって、昨年度の売り上げは9年前より10億円以上も多い、34億円に達しました。

このチャンスに新商品の開発にも力を入れていて、今の「一推し」がこちらの「むにむにだよ」。マシュマロの食感を残した新食感のグミです。

さらに、ホームページでマシュマロを使ったアレンジメニューを提案しています。担当の藤原さんに紹介してもらいました。

エイワ 開発課・藤原亮さん:
「まずは、『スモア』を作ります。乗せて焼くだけの簡単スイーツ」

材料はホワイトマシュマロ、板チョコレート、クラッカーのみ。クラッカーの上にチョコとマシュマロを乗せ、オーブントースターで1~2分焼けば完成!マシュマロのとろっと感がポイントです。

(アナウンサー)
「トースターで焼いたことで、香ばしさもプラスされていて、すごくおいしいです。クラッカーのさくっとした食感とマシュマロのとろっとした食感、ベストマッチです」

続いてはマシュマロキャラメルポップコーン。熱したフライパンにバターを溶かし、チョコレートが入ったマシュマロを投入。

エイワ 開発課・藤原亮さん:
「マシュマロが溶けたら火を止めて、余熱でポップコーンを絡めます」

あっという間に、完成です!マシュマロがポップコーンに絡み、「甘じょっぱさ」が癖になりそうな一品です。

安曇野といえばワサビや信州サーモンが有名ですが…実は同じように豊富できれいな水を使うマシュマロも全国に誇れる産物となっています。

エイワ 企画開発部長・今井一馬さん:
「お客さんの口に入るものなので、安心安全は守っていかなくてはいけない。そのうえで、おいしく価値ある商品、お客さんに少しでもおいしく楽しく食べてもらえる商品に仕上げていきたい」
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