YouTube X Instagram

小平選手の“最後の雄姿” 見届けたリンゴ農家「五輪メダルより大きな感動」 台風災害を機に交流

アスリートを超える存在感を放ってきたスピードスケートの小平奈緒選手。2019年の台風19号災害の被災地をずっと励まし続けてきました。ラストレースには、交流を続けてきたリンゴ農家も駆け付け、最後の雄姿を見届けました。

22日朝6時に長野市のエムウェーブに到着した長野市赤沼のリンゴ農家・田中英男さん(83)。お手製の応援旗を張り出して、その時を待ちます。

リンゴ農家・田中英男さん:
「(小平選手は)ワクワクして滑っているんじゃないか」

田中さんたちにとって小平選手は、アスリートを超えた存在でした。

埃にまみれてゴミの撤去に汗を流す小平選手。2020年3月に、台風19号災害で被災した長野市長沼地区でボランティア活動に参加。

その後も被災したリンゴ農家などと交流してきました。災害翌年の大会では、リンゴをあしらった赤いユニフォームで登場。

リンゴ農家・田中英男さん:(当時):
「『被災した皆さん元気出してください』という真っ赤なリンゴのスーツが何よりの励みに」

田中さんも絵手紙をもらうなど交流を続けてきた住民の一人です。22日のラストレースは、小平選手から招待されました。

ラストレースのユニフォームにもリンゴのデザインがあしらわれていました。

37秒49の好タイムで優勝した小平選手。田中さんも最後の滑りをしっかり目に焼きつけたようです。

リンゴ農家・田中英男さん:
「(五輪)優勝のメダルよりも、もっと大きなメダルみたいな感動をいただきました」

一方、小平選手からも長沼地区への思いを込めたプレゼントが―。長沼のリンゴ1000個と農家を1軒1軒紹介した自作の冊子を観客に配ったのです。

プレゼントをもらった子ども:
「しっかり帰ってから読みたい。(小平選手のように)感動を届けられる人になりたい」

励まし合ってきた小平選手と長沼の住民。その「縁」はこの後も続きそうです。

リンゴ農家・田中英男さん:
「暇ができればゆっくりとまた長沼に来て、リンゴ狩りなどに来てくれればうれしい」

  • facebook
  • twitter
  • LINE
長野放送ニュース

あなたにおすすめ