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家でもキャンプ飯!? 人気の『アウトドアスパイス』 七味にみその風味…信州の企業も商品化

キャンプ人気の中、バーベキューなどの料理にハーブや香辛料を使ったいわゆる「アウトドアスパイス」が重宝され、人気を集めています。長野県内の企業も、外はもちろん、家庭での使用を想定した商品を送り出しています。

長野市の戸隠キャンプ場でバーベキューを楽しむ埼玉県の小林さん一家。味付けに取り出したのは、塩やハーブ、香辛料を混ぜた「アウトドアスパイス」です。

小林さん:
「ガーリックとかオニオンとかブラックペッパーが入っているので、すごいおいしそう」

アウトドア用品の店で薦められたそうで、この日が「スパイスデビュー」でした。

小林さん:
「スパイシーでおいしい。うちはタレが多かったんですけど、これはこれで別の風味がしておもしろい」

千葉県から訪れた木村さん一家は手作りピザを焼いて、そこにアウトドアスパイスを振りかけていました。

木村さん一家:
「おいしいです。味がしっかりして」
「うまいな。パンチが効くよね」

キャンプ好きの木村さん一家は2年ほど前から愛用しているそうです。

木村さん一家:
「ここ数年で(種類が)突然増えた。前は焼き肉のタレ一択でした。キャンプの時は絶対に持って行っていますね」
「これ一本あれば何でもきまるみたいな」

コロナ禍、密が避けられるとしてアウトドアで休日を過ごすキャンプなどが人気です。そうした場面で重宝されているのがアウトドアスパイスで、この日、取材で声を掛けたグループの半分ほどは使っていました。

スポーツ用品店へ行ってみると…。

(記者リポート)
「アウトドアのコーナーなんですが、こちら調味料とかソースが置かれている棚にありました、スパイスですね。本当にいろんな種類のアウトドアスパイスが置かれています」

長野市の「スーパースポーツゼビオ長野南高田店」では、2021年からアウトドアスパイスを扱っています。売れ行きは好調で、現在、40種類から50種類ほど扱っています。

スーパースポーツゼビオ長野南高田店・田中秀樹さん:
「(キャンプ等は)持ち込める荷物量も限られてくるので、多種多様な複数種類のスパイスがもともとブレンドされている商品は非常に手軽に使えて、さまざまな料理に合わせられる便利なアイテムになっている」

人気を受けて県内企業も動き出しています。

和の伝統スパイスとも言える「七味唐辛子」の老舗・八幡屋礒五郎。7月に発売したのが「七味バーベキューソルト」です。

八幡屋礒五郎・橋詰智明さん:
「塩をしっかり使って、バーベキューで活躍できる商品があればと思い提案した」

2021年、店頭で好みに合わせて調合する「カスタムブレンド」に「バーベキューソルト」のレシピを加えると、注文が多かったことから7月、本格的に商品化しました。

原料は、トウガラシやブラックペッパー、塩、パセリなど7種類。家庭での使用も想定し、得意の辛さを生かしながら肉や魚介類の味を引き立てる配合にしてあるそうです。

八幡屋礒五郎・橋詰智明さん:
「トウガラシは少し少なめ。代わりにブラックペッパーが効いていて、食欲をそそるブレンドになっている。家での料理にもたくさん活躍できるブレンドになってるので、幅広く使ってほしい」

七味バーベキューソルトをステーキにかけて記者が試食―。

(記者リポート)
「ブラックペッパーが効いているのでとてもスパイシーですね。あとからトウガラシのピリッとくる辛さがきて、それがちょうどよくお肉の味を引き立ててくれています」

明治28年創業のみそ蔵も商品化しました。松本市の丸正醸造が2020年から販売しているのが「てっぱんスパイスソルト」です。

丸正醸造・林信利専務:
「乾燥させてパウダー化した『みそパウダー』が全体のバランスをきめている」

風味の決め手は長期熟成のみそを粉末にした「みそパウダー」。塩やブラックペッパー、粉末状にした「行者ニンニク」などと混ぜ合わせたら完成です。

てっぱんスパイスソルトを焼き肉につけて記者が試食ー。

(記者リポート)
「塩気の中にみその豊かな香りが口いっぱいに広がってきます。こちらもお肉と非常に合いますね」

数年前から、みそを使った「シーズニングソルト」の開発を進めていた丸正醸造。アウトドアでの需要の高まりを受けて商品化しました。

ただ、こちらも家庭で使いやすいものを目指したということで…

丸正醸造・林信利専務:
「目玉焼き、ギョウザ、唐揚げに相性がいいように、それぞれのスパイスをマイルドにして、みそのうま味を生かしている。アウトドアがすごく人気ですけど、食卓の上で作られた料理に対して、スパイスソルトが演出の一つになればというのが願い」

この他、県内ではキャンプ場を持つ長野市飯綱高原の「長野フォレストビレッジ」が、ニンニクを利かせたオリジナルスパイスを販売していています。

県内企業も熱い視線を送る「アウトドアスパイス」。家庭でも、料理を手軽に「キャンプ飯」に変えられるということで、人気はしばらく続きそうです。

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