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お墓参りを楽しく!「てるてる坊主」型の墓 先祖を思う今どきの形 デザインコンテストで「大賞」に

長野県諏訪市の寺に「てるてる坊主」の形をしたお墓があります。「お墓参りが楽しくなるように」との思いが込められていて、このほど、お墓のデザインを競うコンテストで「大賞」にも選ばれました。

諏訪市の高台にある寺の墓地。その一角に優しい表情の「てるてる坊主」の形をしたお墓があります。周りには、6体の小さな「てるてる坊主」も並び、線香を供える場所は虹のデザインです。

管理するのは下諏訪町の中村由梨佳さんと母・香さん親子。墓に眠るのは香さんの伯父夫婦です。

墓を管理している中村由梨佳さん:
「てるてる坊主が見えると『あ、いたいた』と思って、楽しくお墓参りができる」

中村さんの息子・虎太郎くん(8)もお気に入りです。

中村虎太郎くん(8):
「かわいいと思っています。『小てるてる』の顔が違うところが好き」

もともとは香さんの先祖の墓で、伝統的な墓石でした。管理していた伯父夫婦が数年前に亡くなった時に、直系の跡継ぎがいなかったため、中村さん親子が引き継ぎました。

その際、「かわいくて皆に愛されるお墓にしたい」と建て替えを決めました。

中村さんの母・香さん:
「運動会や遠足の時に雨が降らないように『てるてる坊主』を作って飾ったのを思い浮かべた」

墓を管理している中村由梨佳さん:
「こんな形のつくっていいのかなと思って不安だったんですけど、石材店に相談したらデザインしてくれて、お墓なんだけどつくりながら楽しくできた」

山梨県北杜市の石材店「伊藤石材工業」に依頼し、2021年9月に「てるてる坊主」のお墓が完成。もともとの墓石も、4年前に死んだ中村さんの愛犬の石像に再加工し、大切に安置しています。

「第28回全優石想いを込めたお墓デザインコンテスト」に応募したところ、「お墓参りを楽しく」というコンセプトなどが評価され、「大賞」に選ばれました。

中村さんの母・香さん:
「おじちゃゃんは『何だこれ』と言っているかもしれないけど、きっと、おばちゃんは『ありがとう。かわいくてよかった』と言ってくれていると思う」

伊藤石材工業 若おかみ・伊藤やよいさん:
「先祖を大切にする思いとか、お墓参りの大切さを新しい今の形で表現されようとしている。ご自身の思いをダイレクトに伝える形があっていいと思う」

「晴れた日に楽しくお墓参りをしたい」。そんな思いが込められた、てるてる坊主の形のお墓。きょうも優しくほほえみながら中村さん家族を見守っています。
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長野放送ニュース

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