商店街に新たな風を吹かせている中高生です。長野県辰野町の中高生の有志が、商店街を拠点に地域の魅力発信やにぎわいづくりに取り組んでいます。このほど「駄菓子屋」に挑みました。
一日限定でオープンした駄菓子屋。
中学3年生・丸山寧来さん:
「鈴くじ、こっちでやっているので、やりたい人いたら来てください」
中心となって運営したのは辰野町の中高生。商店街でやりたいことを見つけ、行動し、街を盛り上げる一翼も担っています。
辰野駅から延びる下辰野商店街。郊外に商業施設が集積し、いわば「シャッター街」となりましたが、ここ数年、新規の出店が続いています。社団法人「○と編集社」の空き店舗と出店希望者をつなぐ活動などが、実を結んだからです。元集落支援員で代表の赤羽孝太さんは、商店街をこう呼んでいます。
○と編集社・赤羽孝太代表:
「新しいお店が点々とできてくる状態を『あ、それ、そのままでいいじゃん』っていう形で、『トビチ商店街』っていうふうに名づけた」
5月、トビチ商店街にある3階建てのビル。2階に上がると、中高生たちが集まっていました。
ここは町の学生スペース「トコと」。赤羽さんの社団法人が「商店街に中高生を」と2021年11月に開設しました。いわば「放課後の居場所」ですが、集まって何をするかは、中高生に委ねられています。
高校2年生・加藤優奈さん:
「学校帰りとか休みの日に集まってお話ししたりとか、イベントのための企画会議をしたりしています」
仲間を増やす交流イベントやワークショップを開いたり、商店街の魅力を発信する広報紙を配ったり。大人の後押しを受けながら、商店街でやりたいことに挑む拠点となっています。
○と編集社・山下実紗さん:
「中高生というのは、辰野町においても未来を考える上で重要な立ち位置にいるなと思っていて、彼女たちのような主体的に動ける子たちが商店街に関わってもらえたらうれしいなと思って声をかけた」
この日は、中高生の中心メンバーと赤羽さんたちが、新たな活動の打ち合わせをしました。
中学3年生の大蔵真佑季さんが提案したのは…
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「駄菓子屋を出店したい理由が、主に4つあって、辰野町には駄菓子屋がなかったので園児や児童に私が経験できなかった日常を体験してもらいたい」
「地域の祭りの日に合わせて駄菓子屋を開いたら面白いのでは」というアイデアです。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「最初は、夢が『駄菓子屋になりたい』っていうことをポロっと言っただけなんですけど…」
社団法人から資金援助を受けるため、企画書も作成してプレゼンしました。
○と編集社・赤羽孝太代表:
「じゃあ分かりました。私のへそくりから(笑)」
中高生:
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
○と編集社・赤羽孝太代表:
「いろいろ役割を振ったりとかお願いしたりする。『マネジメント』って言うけど、皆で役割分担してとか、どんどん指示を出せばいいと思う」
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「初めてのことで企画書とかチラシとか一から分からないままやってきたんですけど、頑張っていきたいと思います」
6月18日の開店当日。「店員」となってくれる仲間も集まり、準備が始まりました。駄菓子は4万円分・50種類近くを卸売店からインターネットで購入。売り場は、商店街に2カ所設けました。
中学3年生・丸山寧来さん:
「なに、待って、漏れてる!」
「水ヨーヨー」を入れる容器から水漏れが…。アクシデントに、慣れぬ作業。苦戦している間にオープンの時間がどんどん迫ってきます。
中学3年生・山寺佑季さん:
「やばいです。私、メイクしたかったんですよ!間に合いますか、店長?」
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「え、無理!」
結局、10分ほど遅れて開店しました。
祭りの日に合わせた出店でしたが、にぎわいは想像以上。店員たちは対応に追われます。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「1万円、細かくなる?1万円札…(おつりが)ないです」
中学3年生・山寺佑季さん:
「ごめんなさい!本当にすみません」
懐かしい駄菓子、幅広い世代が訪れました。
子ども:
「おやつでたべるの」
家族3世代で来店:
「(駄菓子屋が)私の子どものころはありましたけどね」
「よかったです、家族で行けて。お休みの日にすごく楽しく過ごせています」
2つの売り場でそれぞれ100円以上買うと福引きができるようにしたことから、行き来する客で商店街に人通りが生まれました。
これには赤羽さんも…
○と編集社・赤羽孝太代表:
「すごくびっくりしています。われわれだけじゃなくて、次の世代の子たちが中心となってやってくれているというのはすごくうれしい」
駄菓子は4時間ほどで売り切れました。自分たちで企画・運営をこなし、にぎわいもつくれたことは、大きな自信になったようです。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「思いのほか、みんないっぱい買ってくれるしすごく来てくれるしで、いい意味で予想外だったなって思います。学生の私たちでも、辰野町の商店街にいっぱい人が来るような大きなことを達成できたというのが、すごくうれしいです」
トビチ商店街に新しい風を吹かせる中高生。夏休みも駄菓子屋を開く予定で、次は「1週間の営業」にチャレンジします。
一日限定でオープンした駄菓子屋。
中学3年生・丸山寧来さん:
「鈴くじ、こっちでやっているので、やりたい人いたら来てください」
中心となって運営したのは辰野町の中高生。商店街でやりたいことを見つけ、行動し、街を盛り上げる一翼も担っています。
辰野駅から延びる下辰野商店街。郊外に商業施設が集積し、いわば「シャッター街」となりましたが、ここ数年、新規の出店が続いています。社団法人「○と編集社」の空き店舗と出店希望者をつなぐ活動などが、実を結んだからです。元集落支援員で代表の赤羽孝太さんは、商店街をこう呼んでいます。
○と編集社・赤羽孝太代表:
「新しいお店が点々とできてくる状態を『あ、それ、そのままでいいじゃん』っていう形で、『トビチ商店街』っていうふうに名づけた」
5月、トビチ商店街にある3階建てのビル。2階に上がると、中高生たちが集まっていました。
ここは町の学生スペース「トコと」。赤羽さんの社団法人が「商店街に中高生を」と2021年11月に開設しました。いわば「放課後の居場所」ですが、集まって何をするかは、中高生に委ねられています。
高校2年生・加藤優奈さん:
「学校帰りとか休みの日に集まってお話ししたりとか、イベントのための企画会議をしたりしています」
仲間を増やす交流イベントやワークショップを開いたり、商店街の魅力を発信する広報紙を配ったり。大人の後押しを受けながら、商店街でやりたいことに挑む拠点となっています。
○と編集社・山下実紗さん:
「中高生というのは、辰野町においても未来を考える上で重要な立ち位置にいるなと思っていて、彼女たちのような主体的に動ける子たちが商店街に関わってもらえたらうれしいなと思って声をかけた」
この日は、中高生の中心メンバーと赤羽さんたちが、新たな活動の打ち合わせをしました。
中学3年生の大蔵真佑季さんが提案したのは…
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「駄菓子屋を出店したい理由が、主に4つあって、辰野町には駄菓子屋がなかったので園児や児童に私が経験できなかった日常を体験してもらいたい」
「地域の祭りの日に合わせて駄菓子屋を開いたら面白いのでは」というアイデアです。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「最初は、夢が『駄菓子屋になりたい』っていうことをポロっと言っただけなんですけど…」
社団法人から資金援助を受けるため、企画書も作成してプレゼンしました。
○と編集社・赤羽孝太代表:
「じゃあ分かりました。私のへそくりから(笑)」
中高生:
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
○と編集社・赤羽孝太代表:
「いろいろ役割を振ったりとかお願いしたりする。『マネジメント』って言うけど、皆で役割分担してとか、どんどん指示を出せばいいと思う」
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「初めてのことで企画書とかチラシとか一から分からないままやってきたんですけど、頑張っていきたいと思います」
6月18日の開店当日。「店員」となってくれる仲間も集まり、準備が始まりました。駄菓子は4万円分・50種類近くを卸売店からインターネットで購入。売り場は、商店街に2カ所設けました。
中学3年生・丸山寧来さん:
「なに、待って、漏れてる!」
「水ヨーヨー」を入れる容器から水漏れが…。アクシデントに、慣れぬ作業。苦戦している間にオープンの時間がどんどん迫ってきます。
中学3年生・山寺佑季さん:
「やばいです。私、メイクしたかったんですよ!間に合いますか、店長?」
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「え、無理!」
結局、10分ほど遅れて開店しました。
祭りの日に合わせた出店でしたが、にぎわいは想像以上。店員たちは対応に追われます。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「1万円、細かくなる?1万円札…(おつりが)ないです」
中学3年生・山寺佑季さん:
「ごめんなさい!本当にすみません」
懐かしい駄菓子、幅広い世代が訪れました。
子ども:
「おやつでたべるの」
家族3世代で来店:
「(駄菓子屋が)私の子どものころはありましたけどね」
「よかったです、家族で行けて。お休みの日にすごく楽しく過ごせています」
2つの売り場でそれぞれ100円以上買うと福引きができるようにしたことから、行き来する客で商店街に人通りが生まれました。
これには赤羽さんも…
○と編集社・赤羽孝太代表:
「すごくびっくりしています。われわれだけじゃなくて、次の世代の子たちが中心となってやってくれているというのはすごくうれしい」
駄菓子は4時間ほどで売り切れました。自分たちで企画・運営をこなし、にぎわいもつくれたことは、大きな自信になったようです。
中学3年生・大蔵真佑季さん:
「思いのほか、みんないっぱい買ってくれるしすごく来てくれるしで、いい意味で予想外だったなって思います。学生の私たちでも、辰野町の商店街にいっぱい人が来るような大きなことを達成できたというのが、すごくうれしいです」
トビチ商店街に新しい風を吹かせる中高生。夏休みも駄菓子屋を開く予定で、次は「1週間の営業」にチャレンジします。